吹き荒れる
雪は
花弁に変わることはない
吹き荒む
雪は
温もりを運ぶことはない
唯一つ
闇に漂う氷像は
笑うことのない
君の横顔のように
静かにこちらを見つめている
あぁ・・・
君のまわりには
誰もいない
あぁ・・・
君のまわりには
誰もいなかった
差し伸べる者の存在は
初めから
セッティングされていないかのように
この世界の表情は無関心に進んでいる
誰も近づけない
誰も近付かない
君の場所は
私だけが知っている秘密の場所
月夜に眺めてごらん
青の世界さ
朝陽に見渡してごらん
白銀の城のように思えるよ
あぁ・・・
今君を抱きしめて
頬にキスをしたなら
朱く花咲く春は来るかな?
揺れ動く碧い枝が茂るのかな?
ねぇどうなの?
そっと、しらづむ息を隠して
触れている頬は何処か冷たく
何処か柔らかい
私の自己満足が
満たされていく
短く長い時間が
愛おしい
熱気を帯びた溜息をついて
その場所を見つめれば
色は無くとも
私の唇の形が
氷の上に残されていた
冷え切った私とは真逆に
君に伝わった想いは
確かに
其処に刻まれて
凭れ掛かる私を
嫌がることなく
支えてくれる
だから
振り向いて
大丈夫
必ず
私が居るから
必ず私が
抱きしめるから
もう、動いてもいいんだよ?
by梟霊