老労の灯火 | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

 

 

干し柿が揺れる

鈴を揺らすように

軒下から降りしきる雪を眺め

咳き込む合い間の静寂ほど

寂しいと思えるときはない

億劫な朝のことである

 

震える手で

口へ運ぶ冷めた粥ですら

有難く思えるこのごろは

いたく年月を経たと

振り向くこと数千

己の行いを悔いてしまうのは

己の道に未練を抱えてしまうのは

たいしてやり残したこともないというのに

生きて居たいという欲なのかもしれない

暗がりから覗く

縦、一筋ばかりの平野の風景を見ていた

昼間のことであった

 

あぁ、あぁ、と

何かを思い出したはずなのに

あぁ、あぁ、と

忘れて呟く片言が

耳の奥底に染付いた今日この頃

何をしたかったのか

何をするべきだったのかを

鶏よりも早く忘れてしまうことが多くなってしまった

しらずむ息のような

もやもやを胸奥深く抱え

布団にもぐり

灯りを消した夜の事

ぽつりと

今日と言う時間が

虚しいほどに早く

早すぎるほどに

愛おしさと

感謝に溢れ

ただ、ただ、鼓動の子守歌を聞きながら

明日も生きられればなぁと

呟いた

夢の間際であった

 

明日とも知れず

今日とも知れず

咳き込む胸に

抱く希望は

死ぬことのはずなのだけれども

あの川

この河

潔く進むことを

未だ良しとしない私は

未練がましいのだろう

きっと

そうなのだろうなぁ・・・

なぁ。

おまえさんや・・・・

 

 

 

 

by梟霊