鐘 | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
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山菜大好き
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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

 

 

君の声が

僕の錆びた鐘を叩く

 

君の笑顔は

僕の錆びついた鐘を叩く

 

返ってくる音なんて

其処にはないのに

どうしてそんなに

頑張るの?

 

 

僕の声は

酷く鈍く返事する

 

僕の笑顔は

歪に曲がって光沢すらない

 

響いてくる音なんて

何処にもないのに

どうしてそんなに

必死なの?

 

 

あぁ・・・

もしも、あの頃の僕がここに居たなら

きっと澄んだ音色を奏でていたはずだ

 

あぁ・・・

もしも、あの時の僕がここに立っていたなら

きっと澄んだ澄んだ歌声を響かせていたはずだ

 

暗がりで独り

君とのやり取りを思い返す

ほころぶ頬に

怒りをぶつけ

揺さぶる鼓動に

憎しみを刺し込んだ

歯を食いしばって

好きという想い

感情を

床に押し付けて

殺していた

明日の僕が

泣いてしまわないように

 

 

君の想いが

僕の錆びついた鐘を叩く

 

君の仕草が

僕の錆びた鐘を叩く

 

返ってくる音なんて

無骨で不格好なのに

どうしてそんなに

嬉しそうなの?

 

僕の声は

酷く擦れて返事する

 

僕の笑顔は

歪に捻じれて凹んでいる

 

響いてくる音なんて

何処にもないのに

どうしてそんなに

楽しそうなの?

 

片隅で独り

君の温もりを見つめている

握る掌に

怒りをぶつけ

揺れ動く心に

憎しみを刺し込んだ

歯を食いしばって

大好きという想い

感情を

床に押し付けて

殺していた

未来の僕が

泣いてしまわないように

 

なのに

 

どうして

僕は泣いてしまったのだろう

ほろほろと静かに

さらさらと晴れやかに

泣いているのだろう

頭上で鳴り響く鐘の音は

僕の錆びた鐘にそっと寄り添って

僕の中の全ての黒を

剥ぎ落す

木漏れ日の中

碧い苔に埋もれた

ならずの鐘

微風に揺れる樹々に囲まれて

色とりどりの花に囲まれて

嬉しさに囲まれて

ただ泣いた

君に見守られながら

過行く季節の時雨のように

ただ、泣くしかなかった

 

君の声が

僕の錆びた鐘を叩く

 

君の笑顔は

僕の錆びついた鐘を叩く

 

返ってくる音なんて

其処にはないのに

どうしてそんなに

頑張るの?

 

君の想いが

僕の錆びついた鐘を叩く

 

君の仕草が

僕の錆びた鐘を叩く

 

返ってくる音なんて

無骨で不格好なのに

どうしてそんなに

嬉しそうなの?

 

僕は、もう

鳴り響くことはない

けれども

君は・・・

聞かせてくれる

温かな小さな鐘の音を・・・

君の腕の中で

小さく動く

鐘の音色を・・・

 

 

 

 

 

by梟霊