背負う | 梟霊のブログ

梟霊のブログ

適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

背負う





ふと考えた・・・

食が溢れ

娯楽が溢れ

癒しが溢れ

今や昔ほど苦しまず
生きているのだろう


ふと、考えた・・・

我々が、遊ぶ時間はどこから生まれたのだろう

私達が、職を選ぶ自由はどこから生まれたのだろう

私が、様々なことを考えることのできる空間は
どこから生まれたのだろう

今この時を
彷徨くことなく
人生というものを歩くことが出来るのは
なぜだろう


僕が、ぼんやりと空を眺める頃
大人たちは
書物を捲り、声を張り上げていた

僕が、ぼんやりと帰り道を歩くころ
大人たちは
汗を滴らせて、道を創っていた

僕が、空腹でぼんやりと天井を眺めているころ
母は、その小さな背中を忙しなく動かしながら
おいしそうな香りを部屋中に漂わせていた


僕が、兄とテレビ番組で言い争っているころ
大人たちは
どうすれば稼ぐことが出来るのか
どうやれば仕事ができるようなるのか
考えていた

僕が、誰かと喧嘩して傷だらけになっているころ
大人たちは
誰かの死に立ち会い
誰かの生に立ち会い
泣いていた

僕が、一人ゲームにのめり込んでいるころ
大人たちは
嵐の中、畑の中を駆けまわり
嵐の中、車や人々を雨に打たれながら
誘導していた


僕が、僕とは言わず
私となったころ
大人たちは
何も言わず背中を見せるようになった
理不尽、不条理を平然と投げつけるようになった

ふと・・・
考えた
僕は・・・
いや、私は、考えているようで
いつも答えの上を歩かされていたのではないかと
必死になって考える
それが
大人になってから
子供の頃のそれと
意味合いが違った
誰かが誰かの背を支えることもあれば
足を取り
どん底へ叩き落す
ポスターの綺麗ごとは子供たちの中だけのことで
大人の世界は平然と罷り通る
目の当たりにした本当の世界は
如何に、温室で育っていたかを知らしめるには
十分すぎるものだった


働いて叱られて
働いて陥れられて
働いて褒められて
働いて支えて
働いて喜んで
働いて認められ
働いて失望させられて
働いて、働いて、働いて・・・


ふと、考えた・・・
何のために働くの・・・

不自由な暮らしから逃れるため

おいしいものを食べるため

知らないことを知るため

生きがいの中で暮らしていくため


ふと、考えた・・・
働く前に生きることが前提
だとすれば
根本には食がある

食がなければ
文化もなく
文化もなければ
歴史もない
歴史もなければ
発展もなく
発展がなければ未来も、過去というものすらない
人は
今も狩猟生活を営み
今とは異なる自然豊かな世界の中で暮らしているだろう
法とかそんなものが無い
最も簡単な決まり事に従って生きているはずだ

私は思う
食を得るために野山を駆け回った者たちは偉大だな
その食を一か所で栽培するに至った技と知恵は偉大だな
そこに住み続けるために施した工夫と細工は偉大だな
その食を増やし、苦しむ時間を対価に
誰かを支える人々は偉大だな
その人々に少しでも楽をさせようと考え作った者たちは偉大だな
その物を発展させより大勢の人を支えるようにした
人々は偉大だな
そしてその人々を失わぬために
救う事を始めた人は、偉大だな
そこに溢れた食を
遠くの人へ食べさせたいと、道を創った人は偉大だな
その道をより早く進みより多くを運ぶ技と知恵と工夫と細工を
成し遂げた人は偉大だな
道を越え
空も海も渡ろうと努力した人々は偉大だな
そして
そこに辿り着くまでに
背負い続けている人というものは偉大だったのだな

だが、私は思う以上に願う
進めば進むほど
高ければ高いほど
それを支えるものは霞な中に居て
見えなくなってしまうのだ
誰かが楽をすることが出来るのは
誰かが進んで苦しんでいるという事
誰かが満腹になれるという事は
誰かが空腹になってしまうという事
自由を求めれば求めるほど
楽しみを求めれば求めるほど
その苦しみを背負うのは
食を作るもの
その食を作るものですら
楽を求めれば
最後には全ての苦しみを
この星が受け止めるだろう
星が苦しめば
結局は・・・
私達が苦しむのだろう

あぁ・・・
なんだろ
考えて
答えが出たと思ったら
鼬ごっこ
星が苦しむってどんなものだろうか
星の苦しみって人が背負えるものだろうか
あぁ・・・
終わらない
終わらない
でも一つだけ
解った
食を買うってことは
時間を買うってことだ
時間を買うってことは
自由を買うってことだ
自由を買うってことは
自分を買うってことだ
自分を買えるってことは
生きている証を常に証明し続けることが
出来るってことだ
だから
今回は、この辺で止めよう
きっと誰かが
私の答えとは別の答えを見つけてくれるだろうから・・・






byキケロ