暇つぶし
少し遅く起きた
久々の休み
カーテンを勢いよく開けて
眺めた風景は
雨の後の、どこまでも透き通った
水の中に居るかのような
快晴の輝きに包まれた町並みだった
何をするにも
決心がつかず
めんどくさがった
ぼさぼさの髪の毛をかきながら
窓を開け
ベランダへ
大切に育てた植物に水を掛けて
雑草を抜いて
小さな椅子を出して
腰かけた
それから
ぼうっと
植物と遠くの山を交互に眺めた
茶色い小さな頭の騒がしいやつが
隣の部屋のベランダの仕切りから
チラチラ覗きこんできた
僕は何もせず
そのまま
茶色い頭の小さなものは
一匹
パタパタっととんでこちら側へ
首をひっきりなしに回しながら
何やら楽しそうに囀る
ぴょんぴょんと軽快に跳ねながら
狭いはずのコンクリートの耳の上を
移動して僕には目もくれず
何だこれ
何だこれ
と覗き込みながら
楽しそうに言っているように
囀る
すると
一匹
また
一匹と
増えていった
僕の植物は
また叩く間に
茶色い小さな訪問者の
ジャングルジムと化した
所せましと飛び回り
楽しそうに跳ね回る
ここはなんだろ
ここに変なの在ったー
ねぇこっちこっち
うわ!おっきいのいるじゃん
大丈夫、大丈夫
ほんと?
だって、なにも動かないし
遊ぼ?あそぼ!
ダメだよ近付いちゃ
こっちだよ
えー?
まとまりのない動き
好奇心旺盛な瞳
賑やかな会話
揺れる僕の植物たち
あぁ・・・
溜息と同時に
僕が、儂になってしまった感
ゆったりと流れる時間を贅沢に使う
暇つぶし
青空の下で人知れず楽しんだ
僕がいる
賑やかさが去ったベランダ
星空を眺めることが出来るころ
いつの間にか
終わった一日に
やっとけばよかったと
後悔する時間を
これから迎えると考えると
あぁ・・・
やってしまったと
頭を掻きながら
溜息をつく
僕もいる・・・
byキケロ