空き缶
ふと、呟いた
どうして僕は死にたいと
願ってしまったのだろう
思いの他狭い世界が
何となく追い詰めてくる
あの遠い空が
こんなにも近い
あの遠い雲が
こんなにも近い
だから・・・
死にたいと願ったのだろうか
一人ぼっちの帰り道を
幾度となく往復して
一つ
また、一つ
大きくなっていく
見えないものが見えてくる
見えていたものが見えなくなっていく
大人になることと
子供の頃は
差し引きゼロ
僕は、そう考えた
確かに、出来る事
考えることに芯を感じる
曖昧さが省け
真っ直ぐに道を眺めることが出来る
なのになぜ
こんなにも狭い
なのになぜ
こんなにも虚しい
全てが灰色で
笑みという玩具でじゃれ合う日々は
本当に楽しいと言えるのだろうか・・・
暗がりを歩く
突如と沸いた怒りが
其処ら辺の空き缶に向かい
思いっきり蹴り上げて
ハッとする
あの暗闇を
デコボコの身体を引きずって
転がっていく姿が
正しく
僕なのだ・・・
ふと、呟いた
どうして僕は、死にたいと
願ってしまったのだろう
来世なんて保証も確証もない
曖昧なものに縋り付いてしまったのだろうか
いや違う
この身体
この心に
なにも詰まっていない
閉じ込めたいと願うものが
入っていないから
死にたいと・・・
願って、しまったんだ・・・
by銀翼のキケロ