冬の寝顔
雪はしんしんと
静かに舞い降りた
誰にも知られずに降り積もり
朝
白く、どこまでも白く染まる
新たな大地を創り上げる
ゆきは、しんしんと
静かに眠りに就く
いつの間にか寄りかかり
夜
私ばかりが君を見つめる
抱き寄せるわけでもなく
抱き上げて運ぶわけでもなく
ただ、眠りこける君の頭を
軽く
そう
あの窓の外の雪のように
ふわり、ふわりと
撫でているだけ
雪は、こんこんと
音もなく舞い落ちる
誰にも気づかれずに降り積もり
朝
どこかの子供のはしゃぐ声を
キンキンと響かせる
ゆきは、こんこんと
音もなく寄りかかる
すぅすぅと肩の上で聞こえる吐息
夜
誰にも見せない寝顔を
私だけの寝顔を見せている
ゆらゆらと燃える暖炉の焔に
合わせるかのように微笑む君を
起こさないように
起こさないように
少しずつ頭をずらして
太ももの上に置いたころには
時計は明日へ飛び越えていた
眠りたくても眠れない
愛おしさに包まれて
私の瞳には
君は、ほのかな紅の雪の中に
埋もれていくように見えるよ
by銀翼のキケロ