孤立(ひとり、たつ)
僕は、一人で生きてきた
過去も
そして
これからも・・・
黄昏に酔う心
大人になるにつれて
馬鹿げた嘘をついていることに
気が付いた
僕は、一人で生きてはいない
と
悟った
人という個を作り出しているのは
万の命
億の鼓動
生きるという意味を支えるために
僕は、途方もない時間と
命を取り込んで
一人、丘に立つ
まるで僕だけが孤立したかのように思えた
この世界は
誰かが誰かを必ず支えている
誰か、で、なくても支えているのだ
そして何よりも
一人で生きることが出来るならば
僕はすでに、星々瞬く宙に居るだろう
それができない
出来ない
ということこそが
一人で何もできないということの証明であり
囚われていた概念を壊す鍵でもあった
出来なくて当たり前
支えられて当たり前
一人で出来る事とは
誰かが出来たこと
誰かが出来たこととは
その前の誰かが出来たこと
その積み重ねの延長に立っているに過ぎない
よって
概念が崩れた
その先に待つのは
空っぽの中にポツンと立って
空を見上げる僕と
ただ、単純に
他者、他物への感謝と畏怖
それらを敬う心
それだけであった・・・
by銀翼のキケロ