生きた機械 | 梟霊のブログ

梟霊のブログ

適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

生きた機械



全ての世界が止まったかのように
錯覚してしまう
全ての時間が、止まってしまったかのように
感じてしまう
森の中
視界を遮る霧の中
小鳥の声も
草木の揺れる音もなく
静か、静かに
私に触れてくる

振り回す機械
唸り声は、私に届くすべてを遮断する
たった独り
たった、一人
目の前の仕事を
淡々とこなしていく
時折、自分を見失い
場所を見失い
周りを見渡すことがある
誰モイナイ
誰も来ない
この場所は、どこなのだろう
なぜ、私は、ここに居て
仕事をしているのだろう
そんな愚痴に似た不安を抱えながら

黙々と、黙々と
進む、進む、進む
怠けることは誰にでもできる
さぼることは誰にでもできる
けれども
結果にそれは顕れて
首を強く絞められる
私はそれを知っている
一人だろうと
独りだろうと
進まなければ、先は見えない
進まなければ、結果も
それに伴う、結論(答え)と理由(言い訳)も生まれないし
上も納得しないだろう

長く短い一日は
私の肉体も心も壊してしまう
ただ、それも
結果なのだ
卑屈にならず
愚直に進み
楽をするわけでもなく
苦しみながら仕事をする
まるで機械だ
浴びせられる罵声も
囁かれる虚偽も
動力に注ぎ
生まれる意志も
圧し掛かる責任も
動力に変え
この四肢に伝え
進むのだ
熱く、熱く、熱く
熱く、熱く、熱く
熱く、熱く、熱く
降り出した雨でさえ
この衣服を濡らすことが叶わず
諦めてしまうほどに熱く
この霧より白く
吐息が出てしまうほどに熱く
私は、ひたすらに仕事に打ち込む
無機質になっていく想い
人もまた、道具なのだ
私の代わりなど幾らでもいる
大して困難な作業をしているわけでもないし
やろうと思えば誰にでもできるものだ
そうか・・・
いっそのこと壊れてしまえば
いや・・・
なかなか、どうして
この身体も、心も、壊れない
壊れてはくれない
あぁ、なんと悲しいことよ
無差別の怒りが湧き上がり
速度を更に上げていく
全身から立ち上る湯気が、霧と混ざり合う
今の私は、人ではない
今の私は、人ではない
命じられるがままに動いている
生きた機械と化している






by銀翼のキケロ