温度差
私の心が春だったなら
君の横顔は、冬のまま・・・
時折見せる笑顔が
鋭い氷の上に浮かんでいるような
危うさがあった
片思いが、この胸の中で
ふらふらと燃え上がる
恋心は独りでに芽吹き
いつの間にか
変な期待ばかりを大きく広げている
はぁ、溜息をわざと見せつけた
灰色の春の朝
君の隣
なのに気が付かない足跡は
無常に私を遠避けて
小さく
小さく
なっていく背中を見せつける
この温度差が埋まらない
この距離感が保てない
焦りと苛立ちが
一言、君の名前となって
静寂を撃ち貫いた
哀しさと諦めが
そのあとを遮って
涙を、懇々を湧き上がらせた
一度だけ振り返った
その顔は
たぶん、世界のどの刃よりも
鋭く
私を切り刻んだ
桜の咲くころ
青春を卒業した
すれ違った想いを
机の上に、残したまま
私は、どこへ行けばいいの?
by幻想師キケロw