雪の雫
別の世界があるのなら
私は
この笛の音を
風に乗せ
遠く旅するあなたへ届けよう
時間が白く降り積もる
あなたの眠る
黒い石も
埋もれてしまう
名前だけが
深く刻まれて
顔も声も何もかも
最果てに飛んでしまう
渦巻く不安に
私の胸の中に
常に焼きついた思い出を抱きしめて
抱きしめて
夢の中へ沈むのだ
心に灯る蝋燭の炎が
どこまでも続く夜道
走っても歩いても
あなたへ近づくことは無い
無力感に苛まれ
また、闇夜から舞い落ちる雪を
頬に集めては
涙と共に洗い流した
忘れたく、ない・・・
でも・・・
時間は待ってはくれない
一つずつ
あなたの思い出を消してしまう
最後には真っ白に
真っ白に積もって
青空の中に私だけを残してしまうの
あぁ、好きなはずなのに
好きな名前だけを覚えている
声も
顔も
朧に歪み
そんなはずは無いと焦っては見ても
二度と戻ることは無いだろう
だからせめて
せめて
あなたの好きな
この笛の音を届けよう・・・
今も、まだ、この世界に居ることを
あなたの居る別の世へ伝えるために
そして
愛しているということを
届けるために・・・
by幻想師キケロw
なぜ、雪の雫なのか・・・。複雑なものも解けてしまえば透明で判らない。そんな想いを解り難いですが詩にしました。