小さな瞳
いつどこで生まれたかもわからず
彷徨っていた
空腹にもがき
空腹に空を見上げた
夕焼けに毛並みを輝かせていた
同類は
同じものというより
どこか・・・
僕を、今のこの世界から救ってくれそうな
そんな気がしたんだ・・・
ひもじさも
世を恨むことも忘れ
ただ、それに近づきたくて
樹をよじ登った
一つ一つ
前足を出すたびに
意識が遠退く
でも・・・
触れてみたかった
僕も、あんな色に輝いてみたかったから・・・
ただの、黒一色な毛並みを
蒼と銀の瞳を
こちらに向けた
あなたは
何者なのでしょう
まって、行かないで
まって、もう少しなんだ・・・
けれども
世界が逆様な僕を尻目に
大地へと飛んで
何処かへ去っていった
命いっぱい、鳴き叫んだ
振り向かなかった・・・
追いかけた
けれども
幾ら近づこうと
ずっと先に行ってしまう
人の傍らで
嬉しそうに寄り添い
僕を、遠ざける
どうして、人なんだ・・・
どうして、人なんだ・・・
どうして、どうして・・・
小さな瞳に
僕の瞳に入りきらない二つの影
気がつけば
味もしない
柔らかくもない
妙な色つきの皮へ噛み付いていた
絶対に
離すまいと
by幻想師キケロw
帰らない黒猫も、ぼちぼち始めようかなと思います。これは、帰らない黒猫のなかの一節を切り出して詩にしたものです。どこの節かは言いません。どうしてかって?
読む楽しみがなくなるからです♪