帰らない黒猫 | 梟霊のブログ

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帰らない黒猫
(′・ω・)第八話、猫に戸惑う猫(そのよん)
 
 
 
 
 階段を駆け上がり、突き当りを曲がる。学校の廊下と言うものは、自慢の爪も、肉球も然して役に立たない。けれども、あの子猫のことだ。追いかけてくるに違いない。そう思い、走っている。二度、身体を転がして、三度、頭や身体のどこかをぶつけた。だが、そんなになっても、弥勒の元へ一目散に逃げている。
「おい、弥勒。」
「ぁんだよ・・・。」
「あの走ってくるの、お前ん家の黒じゃねーの?」
「あ~?ホントだ。あんなに前足と後ろ足、空回りさせて何やってんだ?」
「俺が知るか。じゃーな。」
「おう、またな。」
 ちょうど良く、廊下に出てきた彼を見つけた。外の地面を蹴るよりも難しいこの面は、たいしたことの無い距離であっても、遠くに感じてしまう。友人と話しながらこちらを見る顔は、どことなく、可笑しげ。すこしむっとするが、今はまぁ、それどころではないから許してやろう。そして有難いことに、弥勒のほうから近づいてくる。走る距離が、少しでも縮む。そう思って、急ぐ足を、幅を落とした。そして、目と鼻の先になるや否や弥勒に抱きついた。
「あ!こら、黒!何しやがる!!」
「そういうな、私は、しつこい奴に追われ必死だったのだ。あと、このすべる地面に足を取られ、疲れた・・・。」
「だからって、制服に爪たてんなよ・・・。一応、貫通して痛いんだ。」
「おっと、これはすまない。肩にだれるから少しじっとしていてくれ。」
「降りろよ・・・。暑苦しい・・・。」
「いいじゃないか、たまには・・・。」
なんとなく、弥勒の近くにいることがほっとする。なぜなのだろう。ふと、横顔を見つめそう考えていた。
「ったく、しゃーねーなー。自転車までだかんな?」
「あぁ、よろしく頼む。」