悲しみを、籠いっぱいに携えて
友は、優しい
誰よりも優しく
穏やかだ
ただ、それ以上に
残酷で
時に、振り返ることも躊躇うことを
平然とする
問いかけたことがある
なぜ、そうなったのか、と・・・
友は、悲しそうに笑い
答えた
優しくあるために
誰よりも残酷でなければならない
戦争を知っているからこそ
平和を求めるように・・・
返す言葉を
私は持ち合わせてはいなかった
静かに頷き
横に並ぶ位しかできず
別れの言葉を告げるまで
二人で風と戯れた
揺れる花を摘み取り
妹のためだと
籠いっぱいに携えて
恥ずかしそうに笑っている
だがそれが
悲しみを、籠いっぱいに携えているように
見えてしまう
私のこころは
どこか
月影に居るようにおもえて
ならなかった・・・
by幻想師キケロw