静寂の光の中で
あぁ、神よ
私は今、泣いています
誰かのためでも
自分のためでもなく
ただ、微笑み続ける
あなたのために
泣いているのです・・・
私が、初めて見上げた空は
あまりにも淋しくて
あまりにも透通って
それはもう
美しい朝陽に包まれていました
祝福に満たされた風が
そっと頬を撫でて
何かそう、心地よいぬくもりに包まれて
眠りに落ちていったのです
あのとき
言葉すら
文字すら
わからないはずのこころから
感謝するという思いが湧き上がりました
この世界に生きることができる
あぁ、なんと素晴らしい
神よ、神よ
私は、あなたに感謝します
ありがとう、と・・・
私が、初めて俯いた大地は
あまりにも広大で
あまりにも厳しい
それはもう
夕闇に沈む影のように
絶望の叫びが雨音と共に降り注いでおりました
あなたを憎いと思い
あなたを許さないと
なんども
なんども
この大地を殴りつけたのです
最愛の人を失った
あのときに
あぁ、神よ
何故、私は失わなければ成らなかったのか
おぉ。神よ
何故あなたは、
あなたは・・・
私の悲しむ姿を
笑って見ておられるのですか
今、このときは
共に泣いては下さらないのですか
せめて
あなたの言葉で
謝罪をしてほしかった・・・
私が、初めて受け入れたのは
あまりにも理不尽で
あまりにも不条理で無慈悲な
なにもないという時間
暗いとも眩しいともいえず
ただ、霧の中を進み続けるような
疲労感が心にへばり付き
なんど振り払おうとも
落ちることは無く
苦しみ続けた
だが、それもふと見上げれば
空は変わらずにそこにあり
大地は変わらずにそこに広がっているという
真実が輝いている
あまりにも素直で
あまりにも無垢で
そこに立って笑っているあなたが
なぜか
もう、愛おしく思えてしまう
悲しいくらいに
あぁ、神よ
あなたは泣けないのですね
あぁ、神よ
あなたは無力なのですね
静寂の光の中で
どんなに蔑まれようとも
どんなに汚されようとも
悪魔と叫び切り刻まれ様とも
その手を胸に
その温もりををこころに
微笑み続け
幸せを注ぎ続ける
だからこそ、私があなたの傍にたどり着いたなら
私が、あなたの代わりに涙を流しましょう
私が、あなたの代わりに怒りましょう
私が、あなたの代わりに優しさを届け
私が、あなたの代わりに愛しましょう
この白い翼が在る限り
いつまでも
いつまでも
by幻想師キケロw