優界【ゆかい】
誰もいない時間
僕は、晴れ渡る空の下で
耳を澄ます
車の走り去る音も
人ごみの雑音も
なにもない
なにもしない
ただあるのは
走り抜ける風の音と
草木のざわめき
あぁ、なんと和やかなのだろう
高らかに舞う鳶(トンビ)に憧れ
流れ行く雲に身を任せるかのように
こころが・・・
揺れ動く
自然という世界の一部となって
此処に立っている
のどかな優しさに包まれて
僕は一人
溶けていく
歩き出すその身は
風とも雲とも言えず
何か得体の知れない
透通るもの
鳥達の歌声を聴き
過ぎ去っていく風景を全身で受け止めて
僕は大声で笑う
幸せというのだろうか
楽しいというのだろうか
この愉快な世界を
今は独り占めしている
爽快感
あぁ、いつまでも楽しみたい
いつまでも味わいたい
この緑とこの心が枯れてしまうまで
この全てを包み込むような
明るく優界な者達と
by幻想師キケロw