ゆめ
今まで、なくなると思っても見なかった
真っ暗で冷たい世界へ放り出されると
考えてすらなかった
知らない人と
肩を寄せ合い
手を握り合う
そんな日が訪れると
誰も知らなかった
大地が唸り声を上げるたびに
震える声と悲鳴が
闇夜に響き渡り
眠ることができない
おおよそ夢と呼ばれるもの全てが
雪崩よりも早く
ガラスよりも盛大に
崩れ去っていただろう
たとえそこに太陽が昇り始めようと
希望と笑顔など浮かぶことはない
そこに待っているのは
容赦ない現実のみ・・・
けれども
立ち上がり腕を伸ばす人は
必ずいるものだ
その背中が
あの炎に浮かびあがり
後ろに続く人々へ
ゆめを見せた
もしかしたら・・・
もう一度・・・
必ず・・・
不幸だの、不便だの
口々に零れ落ちた日々から
いつの間にか
頭から白湯気を上げで
前を見るようになる
見せ付けられる現実に
少しずつ
少しずつ
抗って
なくしたものを胸に秘め
思い出というものの大切さ
思いやりの有り難さ
それらが
どんなに小さくとも
心に灯された炎
今という時間が未来で過去になったとしても
刻まれた傷は癒えることなく
痕を生々しく伝えていくだろう
土の中に埋もれようとも
誰かの言葉がそれを伝えていくだろう
けれども、人々は
きっと見ているはずだ
あの変わらない青空の向こうに
夢見る先の姿を
だから
僕らは、信じて進まなければならない
どんなに暗い道を歩いていたとしても
可能性という小さな光をゆめみて
どこまでも
どこまでも
前を向き
人として
生き続けなければならない・・・
by幻想師キケロw