恋の行方
淋しさを隠す君がいる
嬉しいことを隠す君がいる
それが恋であると
教えたらいいのか
いけないのか
漠然と眺める、僕が居る・・・
大人たちが青春だという時間に
僕らは居た
きらびやか、でもどこか儚い
桜色の固定された概念が
壁のように立ちはだかり
窮屈な時間の
呪文のような声なんて
入ってこない
夢中というのなら
どうしていいかわからない
このこころを押さえ込むことだけ
何よりも眩しい姿を
気がつけば、目で追いかける日々
我に返り
力いっぱい首を振って
否定しても
否定・・・できない
どうにもならない膨らみを
割ってしまいたい
この苦しみから解放されるのなら・・・
恋をした、なんて
言えないよ
男だから
だからなに?
強がっても
苛立っても
真実はそうじゃない
目の前に好きと思える人がいる
その先は、手を繋いでみないとわからない
それでもいいじゃない
その気持ちを押さえ込んで
泣いてしまうより
見送ってしまうより
認めてしまったほうが
誰よりも強くなれる
だけど
その時間の僕は
弱かった・・・
思い出の中というのは
いつも温かいわけじゃない
今の僕らが
青春と投げかける時代
目の前を通り過ぎて行く
止まった時間を切り裂いていくような
楽しげな声を響かせて・・・
それに目を閉じて
溜め息で吹き飛ばす今は、灰色だ
あのトキメキは?
あの情熱は?
胸に手を当てても
帰ってくることのない風音だけがこだましている
心の中を覗いても
霧なのか煙なのかわからない靄が立ち込めて
先が見えない
いったい、僕はどこに行けばいいのだろう
後悔ばかりが
喉元に刃の切っ先を突きつける
これが現実か・・・
変化を止めた心身(からだ)が
不貞腐れた様な笑みを浮かべ
似合わない青空を眺めた
戻りたい
叶うことなら・・・
それができないのが人生
諦めるしかないのか
あの頃に焼きついた恋の跡は
今も黒々と
自分の存在を見せ付けているというのに
この街中を歩く僕は・・・
目を背けることしかできなかった
でも
もし・・・
あの頃よりも
もっと燃え上がる恋があるのなら
出会いたい・・・
いつかどこかで
いや、願わくば今すぐにでも
手を伸ばし、繋いでくれる君に
夢の中、何を考えていたのだろうと
飛び起きた
ただ、なんとなく小さな光を見つけたみたいだ
撒き戻すことばかり考えていた僕
だけど、違う
あの頃に止めた時間を・・・
動かせばいい、そう思えてきた
ゆっくりでもいい
動かせば
閉じ込めていた気持ちが
きっと見えてくる
なんとなく
ほんのりと桜色が浮かび上がる
そんな気がした
撒き戻しても
辛いだけなら
止めてしまう?
意味ないよ・・・
そこから先にあるのは
つまらない時間だけ
退屈な時間だけ
だったらさ・・・
あの頃に失った
恋の行方を捜しに行かないか?
おじさんになっても
おばさんになっても
おじいさんに
おばあさんになっても
関係ない
だって何(いず)れ終わりが来るのなら
見つけたほうが
ずっとずっと、いい笑顔で逝けるだろ?
さぁ、考えなしで突っ込んでみるのは今
恋路だけだ・・・行こう!
誰かに背中を押された
そこから先は覚えてはいない
険しい道を登っているのか
崖から落ちているのか
ただ、ずっと逃げてきたものを
探していることだけは確かだ
止まった時間が動き出し
僕の髪
僕の服
僕の言葉
僕の想い
それらが
ゆっくりと変わり始めている
見つけられなかったらどうしようなんて考えるけど
気がつけば
もう、足がどこかを目指してる
きっとこれが
人として正しいこと
人であることの証拠なんだと
想う
そして今は
一日一日が、大切で楽しい
だから、かな?
あぁ、早く来ないかな春
見つからないかな?、春・・・
こんなことを考えてしまうんだ
by幻想師キケロw
桜:花言葉
精神の美しさ 神秘な心 高尚 純潔
精神の美しさ 神秘な心 高尚 純潔