夕暮れ
赤々と燃える雲を見上げ
赤々と染まる空を眺めた
潤んだ瞳のまま沈む太陽は
君の背中を長く伸ばし
僕を傷つける
あの月の肌のように
深く深く
夕暮れに浮かぶ
振り向いた君の涙
さよならを告げるものなのか
再会を約束したものなのか
覚えてはいない
ただ・・・
ありがとうという言葉だけが
耳の奥底に焼きついて
何度も何度も
大人になっていく僕の眠りを妨げた
それはまるで
僕に
あの頃を認めさせようと・・・
必死になっているかのようだった
あの雲は燃え尽きた
あの空は色あせた
今在るのは
灰色を銀へ変える
月明かりのみ
君のあの頃は
美しい装飾と成り果てて
僕の中に眠る
懐かしく
そして
悲しい
サファイヤ色の瞳を閉じたまま
by幻想師キケロw