白線
いつからだろう
僕が描いた夢に
一閃
それを否定したかのような
白線が引かれていたのは・・・
幼い頃に見上げた空
注がれる光の雨
温かな風に包まれて
森の中を駆け巡る
大声で歌い
大声で叫び
大声で喜んだ
その姿が
今では幻のように消えていく
暗がり部屋で
月の光が差し込む中
吐き出した白い煙は
現実の寒さに驚き
彷徨っていた
この、僕のように・・・
大人になる
それは大きな夢
大人になりたい
それは強がりな願望
それを
黒板の文字のように
いとも簡単に否定され
消そうとする大人は
僕の敵だった
だけど・・・
いきがった先で見たものは
この眼下に広がる雪原のように真っ白
どこに夢がある?
この肌身を切り刻む風のよう
どこに希望がある?
一つ息を吐き出せば
誰かの目線で銀色に凍りつき
一歩、歩き出そうとすれば
誰かの手が何処かへ引きずり込む
背けたくなるような世界
逃げ出したくなるような世界
今まで居た世界が
まるで暖房の効いた家の中のように思えて
悲しみと絶望に囚われる
どこへ向かえばいいのだろう
どこを目指せばいいのだろう
樹の一本さえあればいいと
甘えた祈りも・・・
この世界にでは叶うことはない・・・
降出した雪の花びらに
埋もれそうになる
ずっしりと覆う雲に
染まりそうになる
荒れだした風景に
泣き出し
死を考えた
けれども
其処が僕の世界だというならば・・・
僕はその世界に
僕の世界を描こう
夢から目標へ
目標から現実へ
現実から希望へ
駆け抜ける星のように
世界へ
足跡を残そう
僕の絵に引かれた
白線のように・・・
by幻想師キケロw