子猫
朝露に濡れた
小さな花を
まだ、ちっぽけな君は
しっぽで弾いて遊ぶ
スギナの森に分け入っては
左右の手をひっきりなしに
ふるふると
ぶるぶると
必死になって水滴を落とす
もう、濡れるのが嫌だったら
入らなきゃいいじゃない
思わず、笑ってしまう
虫に驚いたり
雀に構えたり
飛び跳ねては失敗
それを繰り返してるうちに
こころ、おれちゃった?
私の足元に、足早に駆け寄ってきて
ズボンの裾に頭を突っ込んで
鳴いた・・・
ミンミンと蝉がなく
蒸し暑い午後
だらけきった私の横で
扇風機に興味津々の君
左右に首を振るのが面白いのか
右に行けば右に
左に行けば左に
を、ピンと耳としっぽを立てて動き回る
元気いいねぇ~
向うの軒下にいるお母さん猫と
私は、動きたくないのにねぇ~
夕暮れどきの、散歩道
私と、お母さん猫と、君と
一緒に歩いてる
お母さん猫のしっぽに飛びついては噛み噛み
私のズボンに爪を立てては噛み噛み
私は別に良いのだけれど・・・
どうやら
そうでもない子が一匹
君の首根っこをくわえて
足早にお家の中へ
あちゃぁ~、怒られちゃったかな?
遠くでドンと聞こえてる
どこかで花火かな?
軒下の私の横に
夕食を済ませた君が
眼をランランに輝かせて
満点の星空と月を眺める
金色の瞳に映る
私と月
ねぇ?どっちが綺麗かな?
思わず抱き寄せて
尋ねてみた
しばらくは、何か言いたげな素振りだったけど
諦めたのか
そっぽを向いてそれっきり・・・
ん~、まだ聞くには早かったかぁ・・・
ポンポンと頭を撫でた
もう寝る時間だよ?
でも君は、遊び足りないのか
私と
お母さん猫との間を
行ったり来たり
戸を閉めると
カリカリと開けてくれと催促
開けると、また行ったり来たり
ふぅ、さすがに眠いかな?
君のほっぺに
軽くキスをして
母猫のもとへ連れていった
さぁ、おやすみ
とね?
君は、つまんないと言うような顔をしたけれど
モフモフのお腹に頭を乗せたとたん
スヤスヤ
スヤスヤ
あまりにも可愛いので
眠りたいのを我慢して
暫く眺めていた・・・
by空心のキケロw