撥条
埃を被り
忘れ去られた
鬼のこころ
背中の羽は
くるくると回る撥条だ
いつか誰かが回すだろう
いつか誰かが覗くだろう
決して触れてはならない
人の影
決して目覚めさせてはならない
人の影
いつまでも永遠に
埃をかぶったままでいたのなら
人生は幸せだったろうに・・・
黒き繭
閉じ込められた
鬼の人形
つついてはならない
壊してはならない
けれども
撥条は巻かれてしまった
這出でたるは
漆黒の血を浴びた
純粋な少年
なにものにも染まりえぬ
純粋な漆黒を纏う
優しげな少年
初めて眺める外は
さぞ、輝かしいことだろう
だが気を付けろ
お前に染み付いた血の臭いは
お前に染み込んだ血の影は
得体のしれない恐怖となって
お前自身へ注がれている
お前が、苦しもうが
お前が、抗おうが
撥条が止まらぬ限り
お前が天国などに
登ることはないだろう
お前の底知れぬ深い笑顔が
人々の敵意を増幅させるだろう
さぁ、踊れ
愚かな人形よ
神の名を模した舞台の上で
愉快に
愉快に
廻れ回れ・・・・・