散歩
普段の道も
考え方一つで
変わって見える
ここが僕の人生と思えば
振り向いて軌跡を確かめる
ここが山道と思えば
鳴き始めたセミの合唱に
夏を感じる
たった一本の道でも
幾多に別れた道でも
一緒
ふとした瞬間で
余りにも変わって見えてしまう
散歩をしながら
別世界を旅する私は
どうして
世界から取り残されるんだろう
せせらぎも
そよ風も
外に出なければ
聞くことも感じることも
ままならない
雨の日も
嫌なことがあったからって
水浴び気分で
外に出るのも
たまにはいいもの
この一歩で
この世界が動き
この一歩で
この想いが動き出す
散歩、散歩
暇人だがらじゃない
ただ
ほんのささやかな変化を楽しむ
贅沢な趣味だ
でも・・・
大切な人を失って
ぽっかりと空いてしまった時の
散歩は
満ち足りることがない
なぜなら
失った穴の中にあったのは
いろいろな愛の色
様々な愛のカタチ
それは
散歩だけでは
見つけることができない
そういう時は
ただ、空を見ていよう
変わっていく雲を見ていよう
哀しみの中でも
明日を迎えるために
空を見上げて
立ち止まってしまった心を
動かそう
一歩、また一歩と
前に進もう
ただ歩く
ただ見渡す
ただ見つけ
ただ帰る
時間という流れの中で
もっとも優雅に泳ぐ魚のように
僕らは思い思いに歩いている
ある時は、詩を思い描いて
ある時は、希望を抱いて
ある時は、落ち込み
ある時は、怒りながら
同じ道を違う時間に過ぎていく
でも、それは
人生という道の散歩なんだ
人生を歩むことと同じなんだ
世界に取り残されていたというのは
ただ、ほかの人より
歩く速度が遅いだけ
実は、誰よりもしっかりと
この道を踏みしめて感謝している
それでいいんだ
散歩なんだから
だからね?
もし
君が、自分だけが・・・
なんて思っていたのならそれは違うよ?
君だけの時間を
君だけの人生を
君だけの速度で歩いているのだから
競争しているわけじゃないのだから
そんなに
追い詰めることなんてないんだ
君だけの散歩なんだよ?
君だけの人生なんだよ?
自由気ままに歩こうよ
心が向かうままにね