水仙の花
悲しみの雨の中
ただ一人
空を見上げる
水仙の花・・・
打ち寄せる
波は
あの牙をどこへ
隠したのだろう
全てが消え去った
故郷の庭で
僕は、ポツリと
つぶやいた
歩いても、歩いても
霧の中を進んでいるような
心地悪さ
そんななかで
君は、空を見上げ微笑んでいた
冷たい雨を
黄色い輝きは
希望の光へとかえる
失った思いも
失った感情も
あきらめず咲き誇る
君たちをみると
こころのなかに
返り咲く
水仙の花
君たちに
あきらめるという言葉は
ないのだろうな
沈黙の大地は
あの憤怒をどこへ
納めたのだろう
何事も無かったかのように
吹き抜ける風は
どこかで燃える
燻る臭いを乗せていた
誰しもが疑心へ落ち
誰しもが暗鬼に捕らわれる
そんな中で
まっすぐに咲いた
水仙の花
他者の眼には
灰色の空でも
君の目には
透通った青空なのだろう
純粋な思いを乗せて
咲き誇る姿は
私たちの生きる姿を見なさい
と、でも言っているかのようだった
僕は、心の中で思う
君は、苦しくないのか
逃げ出したくは無いのか
答えるはずのない
水仙の花
ただ・・・
気のせいなのかもしれない
静かに生きる
君の姿そのものが
僕に向けた
メッセージになっていた
と、
感じたことが・・・・