矛先
僕は、走っている
この山を越えて
この川を越えて
懐かしい故郷を
再びこの眼に
できるのだから
せせらぎも
木々たちも
野山の動物たちも
僕に染み込んでくる
いま、全身で受け止めている
この思いは
力に変わり
僕を動かしている
不安も、期待も
入り混じってはいる
けど、それ以前に
僕の体がそこを目指している
全ての縛りから
全ての理から
解き放つかのように
僕の体は軽く
風になってゆく
まっすぐな
まっすぐな風に
喜びを纏った
風に・・・