どうしたらもっと楽しく生きられるかなぁって思った菩薩さまが、それを知るために一生懸命に修行していたときのこと。

 この世界って、本当は何もないんだって気づいたら、いろんな悲しいことや辛いことが、全部全部なくなったんだ。

 

「あ、ねえ、舎利子さん。

 聞いて。すごいことがわかったんだよ。

 

 この世界って、本当は何もないんだ。

 実は何もないのが、この世界なんだよ。

 ここは夢や幻みたいなもので、全く何もないんだ。

 目の前にあると思ってるいろんなことが、本当はないんだよ。

 

 みんな、たくさんのことを感じたり、こうして考えたりしているつもりだけど、それもただの気のせいなんだ。

 だって、舎利子さん。

 この世界には、本当に全く何もないんだからね。

 

 何も生まれないし、消えたりもしない。

 汚れることもないし、きれいになることもない。

 増えたり減ったりもしないよ。

 だってこの世界には何もないんだから、自分だと思ってるこの体も、心も本当はないんだ。

 目とか、耳とか、鼻とか、この舌も、体も、心もない。

 つまりこの色も、声も、匂いとか味、触ったときの感じとか、何かを思ったりもしない。

 この目に映るもの全部、そして目には見えないけど、あると思ってるものも、全部ない。

 

 何かに迷ったりしないし、迷わないってこともない。

 年を取ったり、死んだりもしないよ。

 そして年を取らないってことも、死なないってこともない。

 

 お釈迦さまの言葉もないんだよ。

 その意味を知ることも、自分のものにすることもない。

 だって、最初から何もないんだからね。

 

 この世界には本当は何もないってわかってる人は、だから迷ったりしない。

 そして迷ったりしないから、怖くなったりもしない。

 不安とか、心配のない、幸せな気持ちで過ごしているんだ。

 昔も、今も、その先も、仏さまはみんな、この世界には何もないって本当にわかってるから、すごく楽になったんだよ。

 

 ってことで、もっと楽しく生きられる方法を、君にも教えてあげるね。

 すっごい、びっくりするような、最高で、たった一つの言葉だよ。

 楽になれる、本当の本当のこと。

 それはね……。

 

『羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶』

 

 これが、もっと楽に生きる方法だよ」

 

 

*真言である『羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶』の部分は、不思議な力を持つ悟りの言葉ということで、あえて訳していません。意味が気になる方は、下記の参考ページをご覧くださいませ。

 

参考:般若心経とは|全文の意味が分かると面白い!般若心経の現代語訳と意味解説 | 神仏.ネット (shinto-bukkyo.net)

 

★般若心経と超意訳のミルフィーユver.です。

 

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