なんとか心拍確認ができてから1週間後、
その日は朝からわずかにお腹が張っていました。
昼ごろからは、少しだけど腰も重たいような…。
一瞬よぎる嫌な予感を思い切りふりはらってはみたものの、
夕方にはさらにお腹に違和感が。
夕食に立ったとき、下着に流れるものの感覚があり、ダメだ…と思いました。
トイレで確認してから病院に電話をすると、
「この時期は赤ちゃん次第だから、
来院してもらってもできることはない。
今移動してこちらへ来るよりは自宅で安静にしている方がいいかも。
どうしても心配ならいつでも連絡して下さい」とのこと。
味のない夕食をわずかに口にして薬を飲んで横になっていると、
お腹の張りは一定間隔で、まるで陣痛の間隔のようでした。
二度同じ経験をしているので、今晩か明日には出てしまうとわかりました。
時計は午前0時前を指していましたが、
完全に出てしまう前に赤ちゃんに最後に会いたい!と強く思いました。
病院に電話をすると、今お産中なので折り返しかけるとのこと。
待ちくたびれて、私もダンナも寝てしまった午前1時にやっと電話が鳴り、
ぐっすり眠っている子どもをそのままに病院へ向かいました。
病院に着くと、ドッドッドッという大きな心音が。
陣痛がひいてしまったのか、お産はまだ終わっていないようでした。
そして私はというと、何度も何度も角度を変えて見てもらっても
心拍はもう確認できず、やはり流産確定を告げられました。
着替えてからダンナも呼ばれ、今後の経過予測の説明を受けました。
覚悟していたからか、ショックのあまりか、
このときは泣くこともなく説明に耳をかたむけていました。
でも、なぜか途中から先生の声がだんだん小さくなり、
ついに全く聞こえなくなってしまいました。
ダンナによると、このとき私の顔の血の気がサーっとひいていったそうです。
横になって血圧や脈を測っているうちに、また聞こえ出したのですが、
こんなことは生まれて初めてでした。
この日の夜のことはなぜかあまり思い出せません。
夢であってほしい、と眠りについたのかもしれません。
(続きます)