スポーツだめ。勉強普通。容姿最悪のボクにとっては彼女なんて夢のまた夢の…幻想だった。勿論のことお付き合いはおろか、大学に行くまでロクに女性と面識がなく育った。


大学では生まれ変わりたいと思ったボク…温泉サークルに入ったり、慣れない人との会話や遊びに飲み会になにかと頑張った。結果、中学高校とは違った楽しい学校生活が送れたが彼女はできなかった。


大学を4年でスムーズに抜け、地元中堅会社の営業として就職して1年。係長には怒鳴られコンビニ弁当を食べながら独り寂しい毎日同じサイクルの生活を送る。


寂しかった。ただ単純に女性と会話できるだけでも良かったんだ。でもボクはどうしても男としての自信が持てずにくすぶっていた。


そうして仕事を続け2年、なにも変わらずにもうこの先楽しみなんてなに一つないや…そう感じて止まないボクはある雑誌の裏表紙にのっていた出会い系サイト広告をまじまじと読んでいた。


表紙にのっている可愛い女の子。最悪だとは思うけれど、もう誰だってどんな子だって良かった。ボクは異性と少しでも共通点が欲しかっただけなんだ…


その日無料で最初はできるという誘惑に負けて登録した。物語の…はじまり。