令和元年度の駿府城天守台発掘調査の成果については新聞報道もありましたので、小天守台が確認されたことはご存知の方も多いと思います。新聞等ではそのことがニュースとして取り上げられましたが、今川時代の遺構も確認されています。

もっとも、天正期の天守台の石垣がありますので、それを壊すわけにはいきません。隙間を選んでトレンチを入れるだけですので限界はありますが、それでも今川時代の陶磁器片が出土していますし、私が特に注目したのは幅が6mほどの薬研堀(写真)が見つかったことです。これは今川館の堀と見ていいと思います。主郭部の堀なのかどうかはまだわかりませんが、昭和57年(1982)、静岡県教育委員会の発掘成果との関連について検討していく必要があると思います。