一宮市博物館二つの企画展
一宮市博物館(一宮市大和町妙興寺)で二つの企画展が開催されている。
土鈴いろいろ展
博物館2階特集展示コーナーで、土鈴いろいろ展が10月10日まで開催されている。 展示物は平成3年(1991)に、石原登・照子夫妻(浅井町小日比野)が寄贈された土鈴347点である。
真清田神社の五鈴鏡、馬、鈴や、人形・神仏・妖怪・動物・風物とわけて展示コーナーいっぱいに並べられている。
参考に記すが、一宮市の土鈴収集家として、森瀬雅介先生(1907~1981)がある。土鈴に魅せられ、50年余にわたり蒐集、質量ともに日本屈指の蒐集家で、土鈴に関する実証も徹底されていた。残念ながらコレクションは火災のため焼失。しかし、「日本の土鈴」の著書や「姉様覚え書」(一宮医報)の著述やエッセイを残されている。
国登録有形文化財葛利毛織工業工場とのこぎり屋根展が、1階特別展示室などで8月14日まで開催されている。
入り口両壁面には、写真家林秀樹さんが撮影された、市内の二連のこぎり屋根工場92工場と、11工場の工場主夫妻や職人を、工場内部で撮影された特大写真がずらりと飾られている。
繊維関係の展示品では、葛利毛織と鈴謙毛織の資料を中心に、数多く展示されている。
また、繊維産業隆盛であった当時の一宮地方の様子と、毛織物を中心とする工場を理解するために参考になる企画展である。(岳紫のブログ3232)