漢詩人 森春涛先生生誕200年(その7)
森春濤先生(1819~1889)にとって、起地区の木曽川畔は忘れられない土地であったと思われる。
森春濤先生と起の画人吉田蘇川(文政頃~1861)・稼雲(1827~1875)兄弟との交遊が厚かったことが、「森春濤詩抄」(1980・後藤利光編著)に収められた次の三編の漢詩(題目)と白梅図(起町史)によって知ることが出来る。
嘉永3年(1850)「七月既望蘇江汎舟留別蘇川稼雲昆季」(7月16日、木曽川に舟を浮かべ、蘇川・稼雲の兄弟に別れを惜しむ)。
安政3年(1856)「吉田稼雲宅観藤花」(吉田蘇川の家で藤の花を見る)。
安政5年(1858)元旦日付の吉田蘇川白梅図、春濤賛。
文久元年(1861)「題亡友蘇川墨菊蘇川客死長崎」(亡友蘇川の墨画「菊」に題する。蘇川、長崎に旅行中逝去)。
明治5年(1872)「舟下木曽川」があり、森春濤先生は、起から帆掛舟に乗り、伊勢周辺へ流浪の旅をしている。(岳紫のブログ2323)
後藤利光著 森春濤抄 、漢詩 書は伊藤暁雲先生
起町史より