子どもの話にどんな返事をしてますか? | おわらたまてんのブログ
これも新聞か何かで知った本。
初版は1965年!日本では2005年に第一刷発行。
もともと古い本を、著者の奥様が2003年に古くなった部分に修正を加え、改訂版を出し、それを訳したのが本書だそうです。
子どもの話にどんな返事をしてますか? ―親がこう答えれば、子どもは自分で考えはじめる/ハイム・G・ギノット
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突っ込みどころ満載ではありますが、私には相性よく、手にとったその日から実践して、徐々に効果を感じてきています。

原文が見たいぞ、と思うような表現が多々あって、たとえば

1.講義を聞くのとどっちがいい

2.バカじゃないといっているだろう、このバカ!

とか。。。。

親が子どもに対して講義って。。。お説教とかいう表現でいいんじゃないのかな。

2も「バカじゃないといっているだろう、このわからずや!」では駄目なんでしょうか。


こういった突っ込みどころがとても多い本です。


そして、ここに書いてある事をすべて実践すると、どんな甘ったれが育つんだろう、とも思います。親は寛大で強い愛情をもって接することはあっても、社会は甘くない。家庭でぬくぬくと感情を受け止めてもらって、手を上げられることもなく育って、社会に出られるだろうか。

若干心配です。

あと、弟や妹をぶつかわりに、紙にその気持ちを書いてもらおう、かわりに人形をひきずりまわすよう言ってあげよう、というのもどうかと思う。

紙に気持ちを書いて、捨てるならいいけど、その紙をどうするつもりなんだろう。人形に対して残酷なことをすれば、やはり注意せずにいられない。子どもの抑えきれない、特定の対象への爆発的な感情はどう処理してあげたらよいのかは、わからなかった。

以上は、私の、ハテナ?と思った意見で、読み手が変わればもちろん印象も違うと思う。


納得したことの方が多い。


『感情は非難も称賛もできないし、するべきでもない』というのはとても納得。これは即、取り入れようと思った。ムカつくな、笑うな、とか言われても、腹立たしいものは腹立たしいし、おかしいものはおかしい。それを表面にどの程度出してよいかどうかは成長していくうちに学んでいくとして、感情そのものは仕方がない。怒ったことに対してしかりつけても意味がない。

『強い感情に突き動かされているときには、だれの言葉も耳に入らない』

これも、まさにその通りで、私だってそうです。怒っている時に、怒っては駄目だとしかりつけてもエスカレートするだけで、まずは感情を受け止めてあげないといけない。


はじめの方にそういった内容の事が書かれていて、とても納得したので、なんとか最後まで読んでみようと一気に読みました。

自分に都合のいいところだけ、実践してます。結果、私が激しくしかりつけることはなくなりました。

1人で怒っているときはあるけど。私の怒りの感情も仕方がないことなのです。


昨日も、ちゅんが見ているTVを妨害して、ちゅんが「どいてよ!」と泣き怒って、それをみてまたからかっているので、私が

「遊んでいるの邪魔されるのってすごく嫌な事。とうみんちゅうも、本読んでいる時に掃除機かけたら怒るでしょう?」と聞くと

「ちゅんだって僕が遊んでるブロック壊しにくるから仕返し。」

「そっか。その仕返しはいつまで続くのかね。かあちゃん怒ってしまいそうだから、ちゅんとあっちいくわ。今日は、かあちゃんかなり疲れているから怒りたくないし。」

と言って、TVのスイッチを切ろうとするととうみんちゅうが我先にとリモコンをうばいにきた。

「ぼくがぶち消してやる!」と。

「どこまでも意地悪したい気分なんだね。」

と言って、ちゅんと寝室に行き布団に入りました。


本当に疲れていたので、そのまま寝てしまいたい気分でしたが、とうみんちゅうが歯磨きしてやってきました。

「お片づけはしてきた?」と聞くと

「してきます。」といって片付けに行って、電気の消灯もしっかりしてきてくれました。なので、私も

「かあちゃん、読んであげたくない気分だったけど、お片づけも歯磨きもしてきてくれたし、本読もっか。かあちゃん、疲れてるけど読むわ。話の続きも気になるし。」と言いました。

すると

「いいよ。もう寝よう。かあちゃん疲れてるんでしょう。」と言ってくれました。そして、

「ちゅんが寝たら僕のとなり来てね。」といって、布団に入りました。

その日は結局、ちゅんの布団を抜け出したことがばれて、ちゅんに一度呼び戻されましたが、なんとかとうみんちゅうの起きている間にちゅんがぐっすり寝て、とうみんちゅうを安心させて一緒に寝ることができました。


TVを妨害している時に叱り付けてたらきっと違う展開になっていただろうなあと思います。

とうみんちゅうが、いつもなら、どんなに夜遅くても意地でも本を読んでもらおうとごねるのに、すんなりとねぎらってくれたのには、たぶん、なにかしら罪悪感をもてくれたからじゃないかと思います。お片づけの事言われると、いつもならその場で怒り出し「今日はもう本読んでいらないから片付けない!」とか言うのですが、それもなかった。

そして、疲れをねぎらってくれた。

疲れというか、明らかに風邪と疲労で、鼻はずるずる、咳はゴホゴホ。ブツブツと頭痛いとつぶやく様子を見てくれたんだろうなあ。そういう親の状況が目に入ったというだけで、うれしいです。


些細なことの繰り返しですが、こんな感じで、しかりつけずに対処したことに効果を感じています。