春。
もうそろそろ春がくるだろうか。
少しずつ薄着になっていく春。
肩にかかった重いものを脱ぎさり身体を軽くして春を迎えたい。
夏に羽ばたく準備のために。
あっ、体重も減らさなきゃ…。
お笑いホストの【自己満トーク】
少しずつ薄着になっていく春。
肩にかかった重いものを脱ぎさり身体を軽くして春を迎えたい。
夏に羽ばたく準備のために。
あっ、体重も減らさなきゃ…。
お笑いホストの【自己満トーク】
群馬からの電話~あかね~
昔、私は群馬県で働いた事があった。
その当時、私は埼玉の店に在籍だったが、社長が群馬にも店を出したので、オープンから何ヵ月か働きにいったのだ。
その店によく来てくれた子で、あかねという子と友達になった。
《かかあ天下と空っ風》といわれる風土の群馬県。
あかねはそのとおり、威勢のいい子だった。
良く言えば元気な子。
あかねはキャバクラで働いていた。
一回だけあかねの店に飲みに行った事があった。
強制指名日なのにお客を呼べず、このままでは罰金をとられるからと、私に飲みに来てと頼んできたのだった。
初めてみる仕事中のあかね。
うちの店に飲み来てる時と変わらず、仕事中でも威勢がいい。
例えば、私の席に座っているのに、隣のお客のテーブルに目をつけ…。
『なんだよ。唐揚げ食わねんかい?あたしが食っちゃうべ!』(群馬弁)
と手を伸ばして唐揚げを食べてしまう始末。
ただみんなそんなあかねを怒りはしない。
『あかねじゃ、しょ~がねぇか(笑)』という感じ。
でも私は、あかねはとても繊細な子なんじゃないかと思っていた。
それを隠す為に威勢よく喋り、大胆な事をする。
そんな子だったと私は思う。
あかねは母親と二人暮らし。
そして家自体が飲み屋になっていてた。
しかもその店の名が…。
《パブスナック 居酒屋》
あかねの言う事だから疑わしかったが、一度家まで送って行ったら本当に看板にそう書いてあった。
『ちょっと茶でも飲んでいきな。』
その言葉のまま私は家にあがった。
1階が店で2階が生活の場。
階段を登る時、横に長い板が置いてある事に気付いた。
『なぁ、あかね。これ何?』
『あ~そりゃ、降りる時、速えぇからすべり台にしてんだ!』
あかねは嘘か本当かわからない事を言う。
部屋につくと何とも女の子らしくきれいに整理整頓されいた。
彼氏らしき人の写真が大事に飾られてあり、壁には小学生の時にもらったと思われる賞状がキチンと並べられていた。
あかねは『ベットに座んな。あとで襲っちまうから!』と言いながら部屋をでてすぐ前にある台所に行って洗い物を済ませながら日本茶をだしてくれた。
『本当に茶かよ(笑)』
『あっ!コーラとかの方が良かったか?買ってくんべか?』
『いやいや、お茶でいいよ(笑)。』
私がふざけて言っただけなのに、ちゃんとやさしい気づかいで返してくる。
そんな時、やっぱりあかねは繊細な子なんだなと思った…。
それから半年位して私も埼玉の店に戻る時がきた…。
あかねは『埼玉の店には行けねぇけど元気でやれよ!』と声をかけてくれた。
そして月日は流れ、私も埼玉の店で慌ただしい生活を送っていた。
群馬での事は遠い昔の出来事の様になっていた。
そんな時、私あてに店の電話がなった。
『お~!元気でやってるか?』
あかねだった。
しかしその時は店がかなり混んでいて、あまり長くは話していられる状況では無かった。
『お~元気だよっ。でもちょっと今忙しいからごめん。後で…』と私が言いかけると…。
あかねは『あ~大丈夫、大丈夫。元気ならいいんさ』
とだけ言って電話を切った。
普段、あいさつの様につかう『元気?』という言葉。
あかねはあいさつではなく本当に元気でいるかどうか聞いてきてくれた。
最近なぜかそんなあかねを思い出した。
そうだ。元気でいよう。
群馬からの電話~あかね~ 完
その当時、私は埼玉の店に在籍だったが、社長が群馬にも店を出したので、オープンから何ヵ月か働きにいったのだ。
その店によく来てくれた子で、あかねという子と友達になった。
《かかあ天下と空っ風》といわれる風土の群馬県。
あかねはそのとおり、威勢のいい子だった。
良く言えば元気な子。
あかねはキャバクラで働いていた。
一回だけあかねの店に飲みに行った事があった。
強制指名日なのにお客を呼べず、このままでは罰金をとられるからと、私に飲みに来てと頼んできたのだった。
初めてみる仕事中のあかね。
うちの店に飲み来てる時と変わらず、仕事中でも威勢がいい。
例えば、私の席に座っているのに、隣のお客のテーブルに目をつけ…。
『なんだよ。唐揚げ食わねんかい?あたしが食っちゃうべ!』(群馬弁)
と手を伸ばして唐揚げを食べてしまう始末。
ただみんなそんなあかねを怒りはしない。
『あかねじゃ、しょ~がねぇか(笑)』という感じ。
でも私は、あかねはとても繊細な子なんじゃないかと思っていた。
それを隠す為に威勢よく喋り、大胆な事をする。
そんな子だったと私は思う。
あかねは母親と二人暮らし。
そして家自体が飲み屋になっていてた。
しかもその店の名が…。
《パブスナック 居酒屋》
あかねの言う事だから疑わしかったが、一度家まで送って行ったら本当に看板にそう書いてあった。
『ちょっと茶でも飲んでいきな。』
その言葉のまま私は家にあがった。
1階が店で2階が生活の場。
階段を登る時、横に長い板が置いてある事に気付いた。
『なぁ、あかね。これ何?』
『あ~そりゃ、降りる時、速えぇからすべり台にしてんだ!』
あかねは嘘か本当かわからない事を言う。
部屋につくと何とも女の子らしくきれいに整理整頓されいた。
彼氏らしき人の写真が大事に飾られてあり、壁には小学生の時にもらったと思われる賞状がキチンと並べられていた。
あかねは『ベットに座んな。あとで襲っちまうから!』と言いながら部屋をでてすぐ前にある台所に行って洗い物を済ませながら日本茶をだしてくれた。
『本当に茶かよ(笑)』
『あっ!コーラとかの方が良かったか?買ってくんべか?』
『いやいや、お茶でいいよ(笑)。』
私がふざけて言っただけなのに、ちゃんとやさしい気づかいで返してくる。
そんな時、やっぱりあかねは繊細な子なんだなと思った…。
それから半年位して私も埼玉の店に戻る時がきた…。
あかねは『埼玉の店には行けねぇけど元気でやれよ!』と声をかけてくれた。
そして月日は流れ、私も埼玉の店で慌ただしい生活を送っていた。
群馬での事は遠い昔の出来事の様になっていた。
そんな時、私あてに店の電話がなった。
『お~!元気でやってるか?』
あかねだった。
しかしその時は店がかなり混んでいて、あまり長くは話していられる状況では無かった。
『お~元気だよっ。でもちょっと今忙しいからごめん。後で…』と私が言いかけると…。
あかねは『あ~大丈夫、大丈夫。元気ならいいんさ』
とだけ言って電話を切った。
普段、あいさつの様につかう『元気?』という言葉。
あかねはあいさつではなく本当に元気でいるかどうか聞いてきてくれた。
最近なぜかそんなあかねを思い出した。
そうだ。元気でいよう。
群馬からの電話~あかね~ 完