「Next Door to Love」 | こだわりのつっこみ

こだわりのつっこみ

素人が音楽、小説、映画などを自己中心的に語ります。

レベル:中学2~3年生レベルなので数時間で読めると思います。


ジャンル:恋愛


あらすじ(背表紙から):

'You need to go out, Stella,' my best friend often told me.
'You need to meet new people.New men.'
But I didn't want to meet new men, and I didn't want a boyfriend.

Then Tony came to live in the house next door and everything changed.

面白さ:★★★☆


※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。













Next Door to Love Level 1 (Cambridge English Re.../Margaret Johnson
¥584
Amazon.co.jp















内容:
女遊びの激しかったジェームズと別れたばかりのステラ
友人のジャネットは早く新しいいい男を見つけるようにアドバイスしたりしますが、自分のことを幸せにしてくれる男などいないと半ば諦め気味。

そんな折、ステラの暮らすアパートにトニーという男性が越してきます。しかも隣人。
ジャネットの話を聞くうち、最初はトニーに興味なかったステラも、次第に意識し始めます。

トニーはいい男なのですが、トニーはかつてキャシーという女性と離婚をしており、2人の間にはデイジーというかわいい娘がいました。
母親と一緒に暮らしているデイジーとなかなか会えないトニー。
さらにキャシーは最近キャメロンという男性と結婚したらしく、さらに娘とは会いにくくなります。
妻への愛がなくとも、娘への愛はあふれんばかりにあるのでした。

さて、一方ステラとの仲も、だんだん深くなっていきます。
娘のデイジーも、ステラを気に入っている様子。
このままステラとの仲も順調で、さらに定期的ではあってもデイジーに会えるなら幸せだったはずのトニーですが、ここでそれを揺るがす出来事が。

キャメロンの仕事の都合で、キャシーとデイジーも共にスコットランドへ引っ越さねばならなくなったというのです。
そうなったら当然、デイジーとはもうほとんど会えなくなります。
そこで、ステラはトニーを説得し、親権確認の裁判をすることに。

しかし、離婚した場合母親側に親権がいくことが多い中で、トニーの場合も、親権は母親側にあると確認されてしまいます。
絶望的なトニー。
それを見るステラは、友人のジャネットが常々言っていた言葉を思い出します。
「何かをしたかったら、ただすればいい。立ち止まったり、考えたりしてはダメ。待ってもダメ。ただすればいい。」

そこでステラはトニーに提案するのです。
一緒に私たちもスコットランドに行きましょう」と。


感想:

 文章自体は短いけれど、なかなか面白いです。
結末、どう転ぶのかなぁ~、もしかしたらステラは職場の同僚クラウスと新たに恋仲になるんじゃないかと穿って読んでしまいましたがあせる、結果は個人的に好きな裏切られ方です。

なによりも「あ~」と唸ってしまったのは、

裁判の直前の週末に、デイジーがトニーを訪ねてきた際、
トニーに「引っ越した先のスコットランドで、新しいお父さん(キャメロン)が乗馬を教えてくれるというけど、私はお父さん(トニー)に教えてほしいの」といい、
トニーは乗馬未経験にもかかわらず、娘を悲しませないために「ああ、分かった」と返事をします。
そして、ステラと共にスコットランドに越したトニーですが、
最後にこう書かれています。
「私(ステラ)たちは毎週末、デイジーに会えている。彼女はトニーに乗馬を教えている」と。

あの時の約束とは反対に、デイジーに乗馬を教えてもらっているトニーですが、それもまた親子の愛情としては素敵なものですニコニコ