さよなら昨日/レイト | 団地の四階

さよなら昨日/レイト

記念すべき?なのか分からないですが初めての記事。おととい初めてちゃんとアルバムを聴いたレイトについて書いておこうと思う。

さよなら昨日/レイト

ぼくがこのアーティストの音源に最初にふれたのは、確か去年の初めくらいだった。 いじめられっ子の生活を、ステレオタイプではあるが細かいディテールを積み重ねて描いた歌詞と、その子供のような声は、やはり同時代を生きるぼくに鮮烈な印象を残した。 みんなが気にしているっぽい音のチープさも、身の丈にあっているような気がして好印象だった。 ただ、もはや自分には必要ないタイプの音楽だと思ったのも事実で、アルバムを購入するには到らなかったが、頭の片隅に残っていた。

今回、このミニアルバムを近所のツタヤで見つけたので、おっと思い、気になって借りてしまった。

まず、前に比べて歌詞が抽象的になっている気がする。上記の時に聴いた5,6曲は、もっと具体的だった。歌われること自体は、いじめられっ子だったり、リア充への複雑な眼差しだったりと、やはりステレオタイプな弱者というのは変わらないのだが、ディテールの積み重ねが少ないのが影響し、あまり説得力を感じない。なかには希望らしきものを提示している曲もあるのだが、それも少し予定調和なかんじがしてしまう。昔ぼくが聴いた、いくつかの曲より明らかに生々しさがない。なんでだろう。要因を挙げるなら、トラックの音質によるところが大きい。前よりマシな分、ある意味前よりチャチ。神聖かまってちゃんがCDアルバムで力を発揮できなかったのと似たようなことが起こっているような。個人的には打ち込みでヘビィロックみたいなのやられても冷めるというのもある。このサウンドは厳しい。ラッパーとしてはおもしろいだけに、もっとドープなトラックで聴きたいというのが本音です。


ベストは少々短絡的だが、ダメダメ生活の描写に優れたトラック8の”駄目”かな。しかし本当のベストはトラック9の表題曲の猫眠るのリミックス。レイトのステレオタイプなシリアスへのアンチとして響いてしまうほど、肩の力の抜けたかんじがたまらない。

それにしても、このミニアルバム、ヒップホップ臭がしない。文系ラッパーを使って他のラッパーを貶めるのをたまに見るが、レイトでしないほうがいいです。それは多分あなたがロックが好きなだけだから。