体罰教師とジレンマ。Vo.恒吉
ふと、昔の事を思い出した。
小学校の時、とんでもない教師がいたのだ。
給食中に、ふざけてパンを落としてしまった男子生徒に、なんと洗ったパンを食べさせたのだ。
もちろん、パンだから水を吸い込んでグチャグチャの気持ち悪い状態になる。
思い切り水を吸い込んだパンは、もはやパンではない。
それはもう、ジュマンジだ。
※"ジュマンジっていうのは、ロビン・ウィリアムズ主演の映画で、サイコロふると、えらいこっちゃな事が沢山降りかかるという作品"
だから、もちろんジュマンジを食べた生徒は、もちろん、ゲロジュマンジを吐き出した。
うーん。
やる事がエグい。
僕が尾崎豊なら校舎の窓に石を投げる所か、教師に向かって、熱々に茹でて、尖りに尖った重ーい岩石を投げつけているところだ。
しかし、その時の僕は、もちろん尾崎豊ではないし、小学生だった。
しかもだ。
岩石を持っていない。
岩石のゆで方もわからない。
無力。
無力だった。
あの時、僕は心に誓った。
こんな大人にはならない、と。
今、僕はあの教師の年齢に確実に近づいている。
そして、あの教師の年齢になる時が、もう、すぐに来るだろう。
自分がまともだとは言わないが、今のところ確実に小学生にジュマンジパンを食べさせる要な感覚では生きていない。
良かった、良かった。
ある意味、あの教師は教師だった。
反面教師とは、よく言ったものだ。
そして、もう1つ。
あの時の教師は僕に、ジレンマというものを教えた。
「水をおもいっきり吸い込んだパンって食べたくないけど、なーんだか一度は食べてみたいような」
そんなジレンマ。
追伸。先日ジュマンジパンを食べさせられた少年に会いましたが立派なパパになっていました。
画像はあの時、呑めなかったビールとドラマーおさむ君と。
おしまい。

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