24年6月16日(日)

隠岐の島ウルトラマラソン50kmの部。

二年連続通算四回目の出場、そして完走だった。

獲得高度が累積1200mにも達する激坂大会だった。

この大会は自分にとって「七夕」

なぜなら、一年に一度、会いたい人に会える日だからだ。

だから、海を渡り、坂を上った。

15日の前夜祭、

会いたかった地元バンド「せな」がさっそく登場。

ミニライブで会場が大盛り上がりになった。

プロランナーの川内優輝選手(写真左)は常連。

父上が隠岐の島出身という縁もある。

例年は50㎞の先頭をぶっちぎりで走るが、

今年は最後尾からスタートで追い抜きラン。

昨年は日帰り温泉で遭遇したが、

今年は偶然同じ宿舎だった。

隠岐の島といえば、沿道での切れ目ない応援。

わざわざ車で出向いてランナーを激励。

人家から離れた農地の交差点にも大集合。

坂道の途中で「せな」が路上ライブ。

上りに挑むランナーたちを後押しする。

山間の坂道でも応援は続く。

わずかな路肩に車を止めての声援や私設エイドがうれしい。

子供たちも応援、エイドの一翼を担う。

ランナーに冷たい濡れタオルを渡すため、

氷水にタオルを浸す水仕事に精を出すお母さんたち。

私設エイドは毎年、同じ場所に構える例が多い。

だから、こちらは顔なじみの気分で駆け寄る

ゴールまで5㎞を切っての追い込み。

坂道の上に「おかえりなさい」の横断幕が見える。

この”常連”さんたちにようやく会えたとほっとする。

そして最後の力を振り絞る。

大会翌日、島の空港にはスタッフさんの見送りが登場。

大会中に何度も顔を見たスタッフが大漁旗を持つ。

汗だくになってランナーをシャトルバスに誘導していた。

また会えたのがうれしくてつい声をかけ、横に並んだ。

「ありがとう」は、

自分が島の人々に贈りたい言葉でもある。

 

◇ ◇ ◇

様々な場面で汗を流してくれた運営スタッフの皆さん、

応援、おもてなしなどで歓迎してくれた町民のみなさん。

隠岐の島の人たちがとても身近に感じられる。

だから、声をかけ、言葉を交わし、顔見知り気分になる。

そして、忘れられなくなり、また会いたくなる。

また、今年も忘れられない人が増えた。

来年の「七夕」も海を渡り、坂を上りたい。