
ソウル国際マラソン前日の3月16日夕方、
そうるの東部、大学路(テハンノ)の小劇場を訪ねた。
韓国に到着し、マラソンの前日受付を終え、ホテルに荷物を置いて直行した。
知人が「面白かった」と話していた劇を鑑賞するためだった。
上演時間の関係でこの日しかチャンスが無かった。
題名は「Only You(あなただけに)」だ。
1階のチケット売り場でチケットを受け取る。実は、「KONEST」という韓国情報サイトを通じて、日本で予約してあった。1階にチケット売り場があり、2階以上に複数の舞台を持つ小劇場ビルだった。大学路という地域は演劇の街として知られている。日本人向けに日本語で書かれたチケット。簡単な日本語のあらすじを書いた紙も付いていた。料金は一人3420円。日本人向け特別割引だという。残念ながら、開演間近に入場したので、あらすじの紙を読まなかった。紙には終演後、出演者たちと記念写真を撮れると書いてあったことも気づかなかった。このため、記念写真を取り損ねた。残念。右奥の狭い階段を上ると劇場。壁に貼られた大きなポスターの前で写真を撮る人が多かった。客席数は約200席。左の画面に日本語の翻訳が出た。写真では見えないが、右手には中国語と英語の翻訳も。外国人客を強く意識している。上演時間は130分ほど。出演者は4人。ある夫婦とその娘、娘の婿という設定。夫婦が老いるまでの半生を6幕に分けて描いている。笑いあり、ほのぼの、しみじみムードありという愛情劇。役者さんたちは多くの歌を歌いながら演じる音楽ドラマだ。終演後のカーテンコールは写真撮影OK。年齢など様々な設定の場面を演じきった役者さんたちは満足そうな表情。作品の持つ温かいムードもよく表れている。在り来たりな表現だが、客席と舞台が一つになったような雰囲気。歌って、踊って、演じる芸達者な役者さんたち。体力も相当なものだと思う。やんややんやの拍手だった。劇場外の壁にあった役者さんの紹介写真。どうやら、各役に2~3人の担当がいて、交代で出演しているようだ。異なる編成の役者さんで観ると、別の味が出るのだろうか。◇ ◇韓国の劇を観るのは、これが3回目。料理風景を劇化した「NANTA」は来日公演を観た。題名通り、役者さんたちが飛び跳ねる「JUMP」は確か、15年のソウル国際マラソン出場の時だった。今回も含めて、三回ともなかなかに面白かった。当初から外国人客を想定して作品を作っているのだと思う。次はどんな作品に出会えるか、楽しみだ。