少し間延びしましたが、2月の網走流氷観光リポート続編。

網走市中心部のバスターミナルから小清水行の路線バスで約20分。
海辺に立つ小さな駅の前に着いた。
駅に行くのに電車を使わずバスを使った理由は後述。
駅舎の横に立つ展望台の上に人々が集まっているのが見えた。

駅は網走と釧路を結ぶJR釧網本線の北浜駅。
オホーツク海に最も近い駅として広く知られ、
網走の観光名所になっている。
無人駅で右が駅舎、左が展望台。
車が沢山駐車しているのは、車で見物に来る人が多いからだ。

さっそく展望台に上ると、
目の前に白銀の世界とオホーツクの海が広がった。
網走方面から来る列車を待ち構えてパチリ。

逆方向を眺めても白銀の世界と流氷の海。
はるか遠くに山並みが見えた。

山並みの正体は知床連山。
知床は言葉や歌で知っているが、
実際ははるか遠くの世界だった。
突然、身近に感じて少し戸惑った。

展望台の階段の下にニャンコが一人。
この寒い中でも大丈夫なんだ、と感心した。

風雪に耐えてきた長い年月を感じさせる木造の駅舎。
銘板に何とも言えない貫禄がある。
そして、駅の銘板以外にも
「停車場」という古い看板が付いていた。

駅舎に入ると、壁一面に名刺やメモが張り付けてあった。
どうやって張ったのか分からないが、高い天井にまでびっしり。
何故か、右に「OPEN」のボードが吊るされていた。

OPENしていたのは、駅舎内の喫茶店「停車場」。
駅としては無人駅だが、
喫茶店が営業している不思議な組み合わせ。
喫茶店にはちゃんとお客が入っていた。
私はカボチャケーキとコーヒーのセット(680円)を
頼んで一休み。
線路側の席に座り、
窓越しにオホーツク海を眺める雰囲気は結構いい。

空欄が目立つ時刻表。
上下線とも一日の運行本数は10本に満たない。
だから、バスや自動車で訪れる観光客が多い。
路線バスも本数は少ないが、
私の場合は都合のいい時間にちょうどバスがあった。

ワンマン列車なので乗り降りの説明と
主要駅までの料金が表示してあった。
駅に切符の販売機がないので車内で料金を払う必要がある。
できるだけ事前に小銭を用意しておいてほしいというわけだ。

駅舎内には、書き込み自由なノートが置いてあった。
18年4月1日に1巻が置かれ、5巻まで続いていた。
書き込みには英語や韓国語、中国語もあった。

ホームから見た駅舎。
右のガラス窓は喫茶店「停車場」、展望台の上は相変わらず賑やか。

ホームから直接外にも出られる。
いかにも、田舎の無人駅。

17時発の網走行きが約10分遅れで到着した。
到着遅れを知らせるアナウンスは
「今日は多くのお客様に利用をいただいているため」と説明していた。
確かに、乗車すると、通勤列車並みの混雑ぶり。
ワンマンなのでお客の昇降に時間がかかるのだろう。
約20分後、網走駅に到着した。