26日の呉とびしまマラソンは私の51回目のフルマラソン。
広島県でのマラソン出場は初めての経験となった。
呉市沖、安芸灘とびしま海道の島々を巡り、
四つの橋を往復した。
橋の上から眺める海と島の景色は綺麗だった。
でも、橋を渡るには、橋まで坂を登らなければならなかった。
「海道」の絶景は、
坂登りの苦労に対するご褒美だったのかもしれない。
通算47回目のフルマラソン完走は、結構しんどかった。

左の上蒲刈島をスタートし、
右側の豊島、大崎下島に向かう。
大崎下島の右上にある小島、
平羅島、中ノ島まで走り、折り返す。
五つの島を結ぶ大小四つの橋を往復するコースだ。
豊島と大崎下島では時計の反対周りで外周を一回り。

フルのエントリーは約1900人と都市型に比べて小ぶり。
それでも、スタート地点の海辺はランナーであふれた。
付近は、夏には海水浴場になるらしい。

最初の橋は豊島に渡る豊島大橋。
スタート直後とあって、
橋までの坂道もそれほど苦にならなかった。

豊島に入ると、
渡ったばかりの豊島大橋をくぐって島を回る。
橋桁の位置が結構高いな、と感心する。

右手に海を眺めながら、田舎の街を走る。
全体の四分の三ぐらいはこんな雰囲気。
単調と言えば単調だけれど、
何故かあまり飽きた気分がしない。
コースも平坦でペースを維持しながら走れる。

豊島を一回りすると、
次は大崎下島に向かう豊浜大橋。
平坦な海辺に慣れたところで、
突然橋桁までの急坂が現れた。
少し前、「もうすぐいい景色ですよー」、
という声援を受けたばかりだった。
思わず、「ウソー」と叫んで、天を仰いだ。

橋の上からは確かにいい景色が見えた。
正直なところ、橋桁が平坦なことにほっとした。

大崎下島でも、まずは橋の下をくぐって一回り。

海辺の道に突然、登場した私設エイド。
地元のお母さんたち「勝手にはげまし隊」のおもてなし。
お粥、おでん、お汁粉、温かいお茶などなど盛り沢山。
お粥、温かいお茶など優しい心づかいが感じられて感激。
◇
元々人が少ない島なので、
都市型マラソンに比べると応援はまばら。
でも、素朴で、ざっくばらんで温かい声援が多かった。
沿道との掛け合いも楽しかった。

大崎下島の東側の御手洗地区は、
江戸の面影を残す歴史的な建造物が集中。
店舗などとして再活用されている例も多く、
走りながら眺めて気分転換にもなった。
観光で散策しても楽しいだろうと思ったけれど、
次にいつ行けるだろう。

折り返し地点の二つの小島はさすがに橋も小型。
橋桁までの上り坂も小さく、
それほど苦労しないで折り返した。

大崎下島と豊島を回ってゴールの上蒲刈島へ。
最後に渡る橋はスタート直後に渡った豊島大橋。
スタート直後には苦労せず登れた橋桁までの坂が、
ゴール直前では難関に。
多くのランナーが歩き出した。
何とか走りぬこうと踏ん張ったが、
所々で小休止しながらの上りとなった。

「県民の浜」という海岸の運動場がゴール。
ゴール直前のコース両脇に応援の人々が並び、
温かく出迎えていた。
制限時間が5時間半と厳しめな気がしたけれど、
完走率はどの程度だったのだろう。
◇ ◇
一週間前の京都のダメージが抜けきらず、
体調に不安を抱えながらのマラソンとなった。
でも、豊かな自然と温かい応援に支えられて、
何とか完走できた。
特に沿道のエイド、応援の方たちと、
言葉をかけあう中で気を紛らわせ、自分を励ませました。
関係者の皆さん、ありがとうございました。