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5月16日(水)
庄司薫著。
1960年代が舞台。
大学紛争のため東大の受験が流れて何となく浪人生活に入ってしまった薫君シリーズ四部作の一つ。
69年発表の第一作「赤頭巾ちゃん気をつけて」は芥川賞を受賞、映画化もされた。
映画では現東映社長の岡田裕介が主役を務めていた。
黒頭巾も69年に発表された。
 
発表当時、中学三年生だった自分は薫君シリーズをむさぼるように読んだ。
大げさにいえば、「これからどう生きるか」という漠然とした思いを抱く少年にとって、ある意味バイブルだった。
四部作の中でも黒頭巾が最も好きだった。
簡単にいえば、自分より先に人生を進む男たちが色々な挫折に直面する姿を見た薫君が、
人生の現実を感じつつ、自分は頑張るんだという気持ちを強くする、という話。
単純といえば、単純だが、読みながら、勇気のようなモノを感じていた。
 
40年以上たった今、読み返してみると、懐かしさはあったモノの、当時のようなときめきはなかった。
当時は自分の人生が行方知れずの長い道に思えていた。
今は、人生を逆算で生きている。
歳を取ったことを改めて感じた。