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4月19日(木)
千葉県松戸市のJR松戸駅。
西口を出て上野よりへほんの少しだけ歩いた所で突然、行列にぶつかった。
平日の午後である。何だろう。
見上げると、「たい焼き きくや」という看板。
「焼」の文字にわざわざ「や」という振り仮名をふってあるのが面白い。
そばによると、店の中でも4、5人の客が待っていた。
興味をひかれたモノの、所要のためいったんは通過した。
 
約2時間後、店の前に戻ってみると、やはり行列。
仕方がない。静かに並ぶことに。
店の中も含めて10人ぐらいの老若男女が前に並んでいた。
待つ。ただ、静かに待つ。
15分ぐらいしてようやく店の中に入れた。
そして、また待つ。
店内は焼き場の前に客の座るベンチがある感じ。
店員、客それぞれ相手の姿が目に入る。
でも、店員2人も客5人も無駄口は叩かない。
そして、静かに時間が過ぎる。
そして、待たされる理由が分かった。
まず、人気があることは間違いないだろう。
加えて需要供給両面に一つずつの原因がある。
 
まず、供給側。二人の店員は56歳の自分から見ても親のような高齢の男女。
ぶすっとした表情の親父さんが無口で24個が焼ける焼き器を使って焼いている。
衣となる液を型に流し込み、餡を乗せ、反対側の型で挟む。
この作業を黙々と繰り返す。
作業は流れるように無駄なく進んでいくが、実にゆったりとしている。
じっくり、じっくり焼き上げていくのだ。
正確に測ったわけではないが、5~10分かけている気がした。
自分が待っている間に2組計3人が待ち切れずに帰ったが、親父さんはまるで気にしない。
自分が納得するまで焼きあげないと売らない、と徹底しているようだ。
小説やテレビなどでよく出る頑固な料理人という雰囲気だ。
 
一方、需要側の問題はまとめ買い。
買い物がてらの中高年主婦、仕事の途中らしい背広姿の中高年男性らが次々、10個まとめて買っていく。
ご近所さんの井戸端会議のお菓子か、職場への手土産か……。
商品受け渡し台には10個詰め用の箱が山のように積んであった。
これもまとめ買いが多いことの表れだろう。
 
商品は定番のたい焼き(1個150円)だけ。面倒な作り分けは無い。
それでも、丹念に時間をかけて少しずつ焼き上げていく一方、客が次々まとめ買いしていく。
行列ができて当然だろう。
 
30分待ってようやく手に入れたたい焼きはちょっと大きめ。
衣はえらのように周辺に広がっている。
食べると衣のもっちりした食感がおいしかった。
30分の待ち時間は無駄ではなかった。
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