「イモビライザー」と呼ばれる最新の盗難防止装置が付いた車の所有者が盗難保険の支払いを求めたケースで、「装置を搭載した車が盗まれるはずがない」として保険金の支払いを拒んだ損害保険会社が、裁判で敗れる事例が相次いでいる。

 損保業界では、自動車保険の特約などを巡り、大手6社で3年間に26万件、総額約162億円もの手続きミスなどによる不払いが発覚したばかり。車が盗まれたとする顧客を「保険金詐欺」と非難して慰謝料の支払いまで命じられたケースもあり、業界側の姿勢が改めて問われそうだ。

 イモビライザーは、キーに電子暗号を組み込むことにより、別のキーが差し込まれると車内のコンピューターが感知して、エンジンが始動しなくなる仕組み。合鍵をつくるなどして乗り逃げする手口の窃盗犯を封じ込めるのに有効とされ、日本では2000年ごろから高級車を中心に普及が始まった。