シンガーソングライターJ 編 9 (退院の日そして告白) | ソロミュージシャンJのネットで曲紹介!

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岩手県の(花巻市)の病院に半ば(人生を捨てた)気持ちで入院して、3ヶ月が過ぎようとしていた!
(アルコール依存症)や(うつ病)の場合、大概3ヶ月は入院すると言うケースが多い!
入院当初とは(人格)が変わったかのように、自分は(アルコール依存症)と(うつ病)を患った一人の人間なのだと言う事を(認めて)、毎回院内で行われる(アルコールミーティング)も欠かさず出席
し、また共に入院生活をしている(依存症者)とも(家族)のように思えるような(絆)が生まれていた!あれだけ最初の頃は、入院と言う現実と(独居房)の苦しみを知っていたが上に酷く嫌な場所と感じていたのだが、時間が断つにつれ、この病院での環境が自分にとって凄く(居心地のいい場所)に
変わっていた!3ヶ月が過ぎたにも関わらず、本来ならいつでも(退院)の許可を主治医から下されていたのだが、(15日)延ばして欲しいと語った!退院後の社会に対する(恐怖心)もあったのだが、
何よりこの家族のような存在の(依存症者)と別れる事が正直辛かった!
もちろんJが入院生活を過ごしている間に退院していく(依存症者)もいたのだが、その姿を見るたびに
半分は(おめでとう!)と言う気持ちもあったのだが、多分皆(心の中)では寂しさを感じていたと思う!中には(もう2度とこんな所には来ないから、皆も退院する時期が来たら飲んじゃ駄目だぞ!)
と大口をたたいて退院して行ったものの、2~3日して再び再入院する(依存症者)もいた!
暗い面持ちで(飲んでしまった.....)と一言呟いて、再び(独居房)での苦しみを味わう羽目になる!それだけによほどの(覚悟)で退院して行かないと、一気に社会の(誘惑)に飲み込まれてしまうと言う現実を、数々の(依存症者)見てきて気づかされていた!そういった場面を見るたびに、
(退院)と言う社会に出て行く行為に対して(慎重)な考えにもなっていた!
また、何時でも(退院)出来るような状態にあった為、入院当初(親父)が(看護師)に預けていた
(お金)も大した額ではないが、自由に使える許可が出ており、毎日の日課になっていた(ウォーキング)も兼ねて、(花巻市)をあちこち歩き回り、お気に入りの(古着屋)にもしばし立ち寄ったりしていた!元々アパレルの専門学校に通い、その後新宿の(高島屋)で働いた経験もあった為、(アルコール)を口にしていた頃には、まったく(興味)が薄れていた、(洋服)と言う物がこの入院生活を送るにしたがい、本来(自分が好きだった)事などが次第に蘇って来ていた!それは(洋服)だけにとどまらず、(音楽)もその一つで、かつてSORKと言う唯一の親友とバンドを組んで没頭していた記憶も蘇り、この数ヶ月前から(詩)も書くようになっていた!(ちなみにSORKはこの当時東京に住んでおり、Jのおかれている立場も知っていた!)(古着屋)だけでなく次第に(レコードショップ)にも足を向け、かつてよく聴いていた(アーティスト)のCDなども探して歩いた!
(アルコール)を飲まなくなってようやく(本来の自分)を取り戻していったのである!
それと(飲んでる頃)にはまったく目に映らなかった全ての物が、実に(美しく)思え、おかしいと思われるかも知れないが、歩いている最中に(蟻の行列)を見ているだけで、(こいつらも生きる為に頑張っているんだな!)普段なら何とも思わない(蟻に勇気)をもらったりして、周りが(森)に囲まれている(病院)なだけに、心が(癒しで満たされていた)!時には(マムシ)に遭遇する事もしばしあった!2005年6月1日に入院して以来、季節は真夏で暑い日が続いていた!
(退院)の日が近づくにつれ(不安)を振り払うかのように過ごす日々が続いた!
また話は変わるのだが、この入院生活中に一人のアメシスト(女性のアルコール依存症者)に(告白)
された事もあった!年齢はJより少し年上で、この女性もまた世間では一般に(キッチンドランカー)
と呼ばれる、女性のアメシストに多く見られるパターンで依存症に陥り、聞けば旦那さんが殆んど
(家庭)に対して無関心で、仕事の事ばかり考えている人らしく、一切愛情を見せてくれないが為
(寂しさ)と(孤独感)に絶えられずに、それらの(感情)を紛らわそうと、キッチンで隠れて(酒)
飲むようになったと語った!典型的なパターンである!その女性いわくJが(旦那)さんとダブって見えたらしく、付き合って欲しいと言われたのだが、丁重にお断りした!この頃のJは自分にとって(恋愛)
などまだまだ先の話であって、第一その女性をかりにも好きだったにせよ、(幸せ)にさせてあげられる事自体(不可能)だと認識していた!その気持ちだけは今でも変わらないでいる!
まずは(自分自身)を変えて行く必要があった!本当に今思い返せば、この3ヶ月半の入院生活の中で
様々な出来事が凝縮されていたように思える!実際J自身も(自分を取り戻す)内にいいなぁ~と思える
(看護師)さんがいた事も事実で(恋愛)と言う感情も芽生えていた!だけど今はとにかくこの(病気)を克服する事だけを考えるようにしていた!(宮本武蔵のごとくに!).......
そしてついに(その日)が訪れた!(親父)は何度かこの入院生活中に、様子を見に来てくれたが、
(退院の日)は先生方に挨拶する手前、いつもと感じが違った(雰囲気)で病棟に迎えに来た!
次は(内職)につづく!