２週間程まったく無意味な（入院生活）を送って、初めて（精神科病棟）と言う場所を肌で感じ、半ば
強引に退院した頃の話......
言うまでもなく（酒）を再び飲む生活が続いていた！（飲めない環境）にありながらも、（アルコール依存症）の凄まじさといったら、（酒）がなくて（金）がなくても、どうにかして手に入れて飲んでしまうのである！つまり（犯罪）を犯してでも（酒）の為なら平然とそれを実行してしまう.....
この頃は（両親達）もJが医者に（アルコール依存症）と断言されて以来（酒）を家に置く事はしなくなっていた！恐らく飲む時はもっぱら外で飲んで、家では飲まないようにしていたのだろうと思われる！
しかし（アルコール依存症）の勢いは止まらない！........
田舎の酒屋は意外と無防備なもので大概店の入り口が開いており、持ってて下さいと言わんばかりに
立ち並んでいる事に気づいたJは、そのつど場所を変え（盗み飲み）をしていた！
最初は缶ビール１本程度だったが、酔いがまわるにつれ次第に焼酎を丸ごと盗んだりして、（酒）を
盗むと言う行為が（大胆）になっていった！今だから言うがはっきり言ってこの事はあまり語りたくなかったが、取り合えず（時効）と言う事であえてここに記す！（もちろん謝罪もした全部とは言い切れないが.....）それだけに（アルコール依存症）と言う病気は恐ろしいもので、自分以外の周りの人達まで巻き込んでしまう病気なのである！......
（盗み飲み）の続きの話をしよう！ある日ついに盗みがばれる日がやって来た！......
（酒）をこのような形で飲むにしたがい、周りがまったく見えず、当初は慎重に行っていた（盗み）
と言う行為があたり前になって来た事により、店の人に気づかれてしまったのである！
この時はどうにか難を逃れたが、これ以降、恐怖心のあまり（盗む）行為は止める事にした！
最後に盗んで手に入れた（焼酎）が残り僅かになって、それでも（飲みたい）欲求が収まらないJは
（最後の酒）と言っていいものかどうかわかりかねるが、しばらくの間（味醂）を飲むようになっていた！いわゆる（料理酒）である！あれははっきり言って飲めた物じゃないくらい甘ったるくまずいのだが、とにかく（アルコール）が飲みたい衝動は抑える事が出来ず、酔えれば何でも良かった！
しかしこの（味醂）の隠れ飲みも最終的に（両親達）にばれてしまい、この（最後の味醂）以降
（酒）を断つ事になって行く！.........
ある日の事、病院に診察の日に（両親達）も病院に同行する事になり、先生にどこか（アルコール依存症）に適した病院はないかと（親父）が先生に聞いた時の事である！.......
（花巻）に（アルコール依存症）に適した病院があるからそこに紹介状を書いて送りますよ！と先生は語った！（何ぬかしてんだこのくそ親父）内心そう思った！しかしこの（花巻）で後に再入院する事になるのだが、ここから本格的に（アルコール依存症）と言う病気と闘う決意をする事になる！
しかし今思うと最後に飲んだ（酒）が（味醂）と言うのもなんとも味気ないものである！
結局（花巻）への入院は病室が空いていると言うこともあり、すぐに決定した！
次は（花巻の病院）につづく！