平成１７年１２月２９日．．．．．．その日の朝（親父）はＪのマンションを初めて訪れた！
ドアを開けてＪのマンションに入って来た（親父）は沈黙を保っていた！
この時（親父）がどのような表情をしていたのかは、分からない！ただ（安堵感）で体の力が抜け肉体が、床に吸い込まれて行くような感覚がしたのは覚えている！目が虚ろだったらしい！
親父が語りかけて来た！（何か食べたい物はあるか？）と！それだけ（衰弱）していたのだろう？
しかし、アルコールで満たしてきたＪの（胃）は食べ物を一切受け付けない体になっており、それでも取り合えず何か食べようと言うので近くのファミレスで軽く食事をした！それからしばらくして事の成り行きを全て話して行った！だが、この話すと言う事にえらく苦労したのを覚えている！（脳と言葉）と言ったらいいのか、アルコールによって（脳）が萎縮していたせいで、言葉が上手く出てこないのである！半分は理解してもやはり（説得力）に欠けた！ボロクソに文句を言われたが、何を言われても（親父）が話している所を（第三者）の目から見たらまるで（壊れた人形）に話しかけているように見えただろう！殆んど話しにならなかった！そこで（親父）が携帯電話を取り出し誰かに電話をかけた！
どうやらＪの（義理の姉）に電話をしたようである！（義理の姉）はどうやら世田谷付近に住んでいるらしく、生まれてこの方、会った事もない人で、はっきり言って戸惑った！電話の内容が済んだ後、（これからお前の義理の姉さんが、ここのマンションのゴミやその他もろもろ手伝いに来てくれる事になったから、しっかり挨拶しろよ！）との事だった！（壊れた人形）のような状態ではあったものの、内心（こんな見っとも無い姿をさらす！）のが嫌でしょうがなかった！しかし、反論する気力すらないＪは言われるがまま従うしかなかった！程なくして、義理の姉さんが駆けつけた！
（こんにちは！）Ｊ（どうも．．．）
ここから（姉）と（親父）に言われるがままにＪは（トイレ）を綺麗に磨けと言われ、今更ながらに、何年来と手入れをしてないこの（トイレ）に自分の心の中の汚れと照らし合わせる思いで、磨いていった！（何回も！）（何回も！）．．．．．．．．．
あらかたかたずいた頃にはすっかり日も暮れ、かなりの間（トイレ）の中にいた事に気づいた！
何とも情けない話だが、Ｊが（トイレ）の掃除にばかり、気をとられてる中、（大家）さんとの家賃の滞納の件や、その他数々の（お金）に関する問題は（親父）が全額、Ｊの尻拭いをしてくれていた！
そして．．．．．全てが終わったこの日！
世田谷の（義理の姉）のマンションに一泊する事になった！
（この時点ではＪも親父もＪがアルコール依存症だとは気づいていない！）
取り合えず、（義理の姉）（旦那）（親父）そして（Ｊ）とで（酒）を勧められて飲む事になった！
体の中にアルコールが染み渡るのをこの時ばかりは、強く感じた！（上手かった！）
（欲しくて！）（欲しくて！）しょうがない衝動にかられながらも、自分の置かれた立場を考えぐっと堪えた！心の中で（もっと酒を勧めてくれる事を切に願った！）その葛藤からしばらくして．．．．．
親父（もう！寝ろ！）．．．．．．．
布団を借りて眠る事にした！この（帰郷）に関する事は（知人）や（友人）などは殆んどいなかったが、誰にも知らされないまま、（我が故郷）に帰る事になる！ （故郷）につづく！