プリロード
表題の『プリロード』時々耳にする単語ですよね。プリロード、日本語でいうと予圧。つまり、予め掛けておく圧力のことですね。RCカーの世界ではスプリングと一緒に話題に出ることが多いですね。他にはボールベアリング。RCカーではあまり見かけませんがボールベアリングにもプリロードを掛けて使うのが一般的かなぁ。ODのアルミナックルはこの要素を盛り込んであるのをご存知ですか?まぁ、その辺のお話はまた今度。
そのプリロードとは?というのを簡単に説明しますね。
一般的なショックの場合、下の画像の様にショックをシャーシから取り外した状態で、スプリングを押しつぶすことなく、且つ遊んでいない状態をゼロタッチとかプリロードゼロの状態といいます。
この状態からショックアジャストナットを回してスプリングを締め込んでいきます。これが『プリロードが掛った状態』になります。
ショックをシャーシに取付けた状態でこれと同じことをすると車高が上がりますね。よって、通常のショックの場合は、プリロードのみを変更することは難しいですね。
そこでHGショックの登場です。
HGショックの場合は、下の画像の様にプリロードを掛けて上がってしまった車高をブラケット部分を回してショック全体の長さを短くすることで車高を元通りに出来るのです。
では、なぜプリロードを変更するのか?色々な使い方がありますが、私の場合は、スプリングレートの微調整に使うイメージです。
この様に書くと詳しい方からは『プリロードを掛けてもスプリングレートは変わらないよ』って言われそうですね。その通りです。プリロードを掛けても1Gの時のスプリングのたわみ量は変わらない、つまりスプリングレートは変わらないということなのです。
しかし、RCカー、特にドリフトにおいては柔らかいスプリングを使用するので、スプリングの動作量(たわみ量)が大きく、伸び側, 縮み側共に非常に重要な役割をしています。特にプリロードを掛けると1Gからの伸び側のストロークが変化(減少)するのでハンドリングやマシンの挙動に大きく影響します。このフィーリングがスプリングレートを微調整(硬く)した時に似ているので、便宜的にそういう言い方をしています。
一般的なスプリングは、両端がクローズドエンドといわれる閉じた状態なので、プリロードの調整がシビアになりがちですが、ODハイパフォーマンスショックスプリングはセミオープンエンドと言って若干の隙間が開いています。
これによって、プリロードゼロの状態からプリロードを掛けて行くことが比較的容易になっています。よって、スプリング自体を交換することなくハンドリングやマシンのフィーリングを微調整することが出来るのですね。
このプリロードのセッティング、少しの変更で大きな変化が体感できると思います。最初はゼロタッチからアジャストナット半回転~1回転程度から始めてみるのがいいと思いますよ。是非、お試しください。