比叡山の中でも最もキツイ修行のひとつである千日回峰行を2度満業された酒井雄哉(さかい・ゆうさい)大阿闍梨(だいあじゃり)が昨日87歳でお亡くなりになりました。2度満業されたのは織田信長が比叡山を焼き討ちして以来3人目と歴史に残る偉業を達成された方でした。

千日回峰行とは比叡山にある寺社仏閣に参拝するために険しい山道を7年間のうち1000日かけて歩き回る修行の事で、修行中は常に死装束をまとい如何なる理由であっても修行を辞めてはいけない掟があり、自決用の短刀と首紐を常に携帯しているそうです。途中で堂入りといい9日間の断食・断水・断眠を行い、最後の年の200日中100日は京都大廻りといい京都市中の寺社仏閣を廻り続け最後の100日を比叡山の寺社仏閣参拝で満業になります。

偉業を達成された方でも俗人の時は決して順風ではなく、特攻隊として出撃前に終戦を迎えた後は上手く行かずに職を転々としていたそうです。妻の自殺がきっかけで39歳で比叡山に上がり常行三昧という浄土真宗の開祖親鸞も行った90日間ぶっ続けで阿弥陀如来の周りをぐるぐる回って念仏を唱える荒行を満業し、その後60代までに回峰行を2度満業され大阿闍梨として多くの人の尊敬を集めるようになりました。

インタビューなど見ていると厳つい顔では無く仏様のような穏やかな顔が印象的で、偉業達成について聞かれても「こちらからお願いをしてやらせてもらった」と本人は決して偉業とは思っていないところが凄いと思いました。

人はきっかけや発心次第で変われるという事を教えて頂いた気がしました。