「生まれてきてくれてありがとう」

今日は、悲しいお知らせがあります。


5月15日、《左心低形成症候群》という難病で生まれ、翌日には7時間にも及ぶ心臓手術を受け、それを乗り越えて頑張ってきた、孫くんが、残念ながら7月17日早朝、亡くなりました。



孫くんは、本当によくがんばってくれました。

最期まで『生きよう!』という意志が感じられたと、ママ(娘)が言ってました。





7月半ば、少しずつ弱ってきてしまい、とうとう、それ以上の医療行為が「延命治療」になるだけだと理解したパパ・ママは、あとは自然に任せる選択をしました。


この選択が、事前に覚悟していたことだとしても、どんなに苦しく切ないか…

わたし自身、2歳直前の息子を急性脳症による脳死で亡くしたので、よくわかるつもりです。





孫くんの、始まったばかりの小さな生命が、もうすぐ終わりを迎えようとしているということで、私たちは考えもしていなかった、孫くんとの特別な時間を、病院からいただけることになりました。



それまで両親しか面会できなかったのですが、ジジ・ババも、きょうだいも、みんなで、会いたい時に会いにきて良いと許可していただけたのです。



そして、みんなで交代で抱っこもさせて頂くことができましたニコニコ






それだけではありませんでした。

広い個室に移していただき、孫くんがまだ目を開けたりできているうちに…と、5/15生まれの彼を、7/14の晩に2ヶ月のhappy birthdayルンルンと、パーティすることに。


病室の壁には、看護師さんが作ったメッセージや花を飾り付けてくださいました。



孫くんのお兄ちゃん、お姉ちゃんも、たくさんの絵やメッセージをかいて飾ります。



中には、こんなのも…


野球やってるお兄ちゃんは…

これは、自分のことじゃないのかい?笑


きっと、『僕も、イヤな雨の日もがんばるから、キミもがんばろうね』と言いたかったのかな?



きれいに飾りつけました。



まさかの、病室にショートケーキを持ち込んで、孫くんを囲んで音符Happy Birthday〜to you〜ルンルンと、みんなで合唱。



少し多めに買って残ったケーキを巡り、きょうだいバトルが始まって、騒ぎになったり、どっちが先に叩いたとかでケンカしたり…


孫くんの上にいる5人のお兄ちゃん、お姉ちゃんは、まるで家みたいにして楽しんでる。


ジジ・ババたちは帰りましたが、孫くんの一家は家族みんなで病室暮らしおねがい


この経験は、家族にとって本当に忘れられない思い出になると思います。




バースデーパーティーの2日後の夜中、とうとう血圧が下がっていき、点滴や薬をひとつずつ外して、最後に心臓のペースメーカーを外し、人工呼吸器だけの装着で、あとはママが抱っこして「その時」を待ったそうです。



後から娘に聞いた話によると、ペースメーカーを外して、アシストするものが無く、この時、もうそんなチカラは彼に残っていないはずなのに、時々、目をパッと開けてみたり、身体にグッと力を入れたりとしながら、約5時間を過ごしたと。



彼は早朝に亡くなったのですが、その日の朝、パパの実家の、「おじいちゃんのバラの木」に、一輪のバラが咲いたそうです。

「最後まで良くがんばったなぁ」って、(ひい)おじいちゃんが、ねぎらいながらお迎えにきてくれたんだねって、話したと聞きました。




たったの2ヶ月でサヨナラになってしまったことは、本当に切ないのですが、それでも、彼には彼の何らかの役目があったことだと、わたしは思っています。




抱っこさせてもらったとき、彼に話しかけたんです。

「生まれてきてくれてありがとうね。会えて嬉しいよピンクハート」と。

決して、過去形にしたくなかった。

だから、嬉しかったよ、とは言いませんでした。


これはこれで、自分自身に残されていた課題だったのかもしれません。

一緒にするのは違うけど、息子の時には出来なかったことを、今回、孫くんとのことで少しずつ、体験させてもらえたことで、わたしの中の未消化だった部分が解消されていってたのを感じています。





最後の最期まで、患者側の気持ちに寄り添ってくださり、悲しみだけでない、よい思い出もつくる機会を与えてくださった、静岡県立こども病院のスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。

そして、お世話になりました。

日本一の病院だと評される所以がよくわかりました。




これから人とお会いしたら、きっと

「生まれてきてくれてありがとう!会えて嬉しいです」

そんな気持ちになりそうですおねがい




最後までご覧いただきありがとうございましたふんわりウイング

































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