2020.10.28.Wed.
Kin : 213  音5
(何か、高い目標を設定するのに最適な日)



 ーーーーー乙女のトキメキーー✨ーーーーー



先日、「スーホの白い馬」で知られる赤羽末吉さん(あかば すえきちさん)の生涯についてお話を伺う機会がありました。

これは現在、静岡市美術館の開館10周年記念、絵本画家赤羽末吉展〜『スーホの白い馬』はこうして生まれたを、より深く味わうための催しで、その名もしず美 出前講座といい、静岡市美術館と西奈生涯学習センターの共催で行われました。


さあ!
感動は熱いうちにシェアしたい!ということで。下矢印


当日は、静岡市美術館から、赤羽末吉さんの展覧会を1年半前から企画してこられたという、学芸員の吉岡さんをお招きして、お話を伺いました。


まず、今回の赤羽末吉さんの企画展についてですが、今回の展示は、貴重な絵本画や写真など約300点もの展示を一堂に見られる企画展であり、各地を巡回するものではないので、静岡市での展覧会が終われば全て元の所蔵元に返されます。
これだけの数の作品や写真をいっぺんに見られるのは、なかなか無いです、という事を教えて頂きました。

それだけ聞いても、ずいぶんと貴重な展覧会なんだなぁハートという印象です。





赤羽さんは、絵本画家としてのデビューは、なんと50歳(1960年)だというから驚きです!

ただ、いきなりそうなったわけではなく、子供の頃の環境(家庭の事情で、三味線の名手として知られていたお姉さんを頼り、色街《深川》で過ごした時代があったため、女性の着物の色柄を日常的に見ていた)で、自然と身に付いた色彩感覚があったり、若い頃に1年だけ日本画の手ほどきを受けていたそうで、持って生まれた感性とが相まって、なるべくして成ったのでしょうね。


その後、満洲に渡り、はじめは運送業でお仕事をしていたようですが、のちに満洲電電に転職し、余暇を使って自由に絵を描いていたそうです。

その時にハマったのが、ピーインシーという、ロバの皮を鞣(なめ)したものに彫刻を施し、彩色した人形を使った影絵。
上演があると、来る日もくる日も観に行ったそうです。

そして、後に満洲を引き揚げる際、ひとつだけ、そのピーインシー人形を持ち帰り、なんとその専門書まで書き上げたというから、これもまた驚きですびっくり

描いていた絵は、満洲国展にも出展し、2回目で特選(2等)!
30歳にして、満洲画壇の中心的人物となりました。





しかし、第二次世界大戦で日本は敗戦し、『満洲』にいた日本人は、日本へと引き揚げてきます。
赤羽さんはこの時、家族7人だったのですが、引き揚げに際して日本に持ち帰りを許されたのは、1家族につきたった2個の行李(こうり)だけ!

また、新聞や写真など、記録に残るようなものは一切持ち出し禁止。(もし見つかったら命を落としていたかもアセアセ)余分な物なんて、どう考えても入れられそうにありません。
しかし、赤羽さんは違いました!!

運送の仕事で身に付けたワザチョキで、その行李を改造し、二重底にできちゃった。
これにより、貴重な写真もたくさん持ち帰ってきたそうです。
これらのたくさんの資料が元になって、のちに『スーホの白い馬』が出版されました。






赤羽さんが描く絵は、日本画絵の具と和紙が基本ですが、そこに水彩絵の具やボールペンなども用いての、自由な画風。
雪国が好きで、仕事の合間、まとまった休みを利用しては絵を描きに行ったのだそうです。


その赤羽さんが、感銘を受けたのが絵本雑誌「こどものとも」に載った茂田川 武さんの描いた、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』でした。

宮沢賢治の詩の世界観を視覚化するのは難しいとされるのだそうです。
赤羽さんは、そんな「詩を絵にする」ような絵本画家になるべく、描いた絵を持参して、「こどものとも」の出版社を訪ね、第1作目の『かさじぞう』を描くに至ります。(『スーホ〜』は、2作目)




作品を描く時は、膨大な量の資料を読み、取材などをして独自の工夫と感性とで、創作絵本を作り上げていきました。

むかしむかしあるところに…で始まる、昔話。
「むかしって、いつ?」
「あるところって、どこ?」えー?はてなマーク
そこには、普遍性があります。


民話は、風土が生み出したもの。そこに根付く人々の生活そのもの、その中から生まれた生きた美。
クスッと笑えるようなナンセンスさも大事にして、絵本が、子供の味方であるようにと願っていたそうです。




そして、生涯で約80冊の絵本を出版!
1983年、赤羽さんは、日本人初の国際アンデルセン賞を受賞しました。日本国旗

その時、赤羽さんは
『今70歳で調子が出てきた。80〜90歳でいい仕事ができると思います。世界のみなさん、どうぞ長生きして、私の仕事を見てください』
ーと、スピーチなさったそうですよ。


残念ながら、80歳でお亡くなりになりますが、それまでずっと、絵本表現への探究に挑み続けたという生き方は、筋が通っていて素晴らしいなぁと思いました。


素地があったとはいえ、絵本画家デビューが50歳とはニコニコ

更年期以降の私たちでも、楽しみながら極められることが何かあるのではないかなー、と勇気をいただいた気持ちです乙女のトキメキ





さて、この講座の2回目は、楽しみにしていた実際の原画鑑賞キラキラ
静岡市美術館に集合です。




中では写真を撮ることはできませんので、事前に聞いていたポイントは、特に念入りに鑑賞しました。


命をかけて満洲から持ち帰ったという、たくさんの貴重な写真や、スケッチ。

日本画の絵の具での彩色に、ボールペンを使った線の斬新さ。

持ち帰れなかったコレクションの人形たちを、すべて絵に描いた5m越えの巻物。

などなど…
300点もの作品をじ〜っくりと堪能させて頂きました。



同じフロアにある、売店には、赤羽さんの絵本がズラリと揃っていて、絵本の場面を切り取ってプリントされた、絵ハガキや、クリアファイルなども販売されていました。

他にも、赤羽さんが描いていた、日本画を体験してみませんか?という提案で置かれていた、日本画絵の具があり、わたしは初めて見ました目ハッ

この絵の具には、初心者でも、とっつきやすいようにと、【スーホの白い馬ー表紙絵が描けるイメージセット】というものがあり、この展覧会のために特別に作っていただいたのだそうです。

日本画絵の具なんて、わたしにとっては得体の知れないものでしたから、値段が気になりましたが、意外にもリーズナブルでしたので、せっかくだから、「スーホの白い馬」の絵本と共に購入してきましたカラーパレット

これは、わたし用では無く、絵が好きな長女と、孫たちへのお土産にハート




今回、たまたま知って参加した「しず美 出前講座」でしたが、単に観るだけではなくて、たとえ即席だとしても、事前に見どころが知識としてアタマに入っていると、数倍、楽しめるし、一層、観られたことに感謝の思いが湧いてくるなぁ〜ハートと感じています。


赤羽さんの絵本が好きな方はもちろん、
今まで知らなかったという方も、300点が一堂に会するのは、最初で最後(今のところ)だとのことなので、ぜひ、ご覧いただきたいですお願い





会期は以下の通りです。

なお、withコロナの時代ですので、密を避けるため、以下のようなお願いがあります。

エチケットを守って、楽しみたいですね。



※このブログの中に出ている、赤羽さんの絵は、すべて今回の展覧会のために作られ配布されている、静岡市美術館のパンフレットから、それぞれ切り取る形で撮影しupしたものです。




長い長いお話にお付き合いいただきまして、ありがとうございましたベル






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